ロードサービスの種類と選び方|自動車保険で損しない5つの確認点

自動車のトラブルは予測できないものですが、そのときに頼りになるのがロードサービスと自動車保険です。車の故障や事故に遭遇した際、正しいサポートを受けることは非常に重要です。しかし、車の事故や故障はドライバーの判断力を損ない、車の搬送まで気が回らないこともあります。

本記事では、ロードサービスの種類や自動車保険について詳しく解説します。知っていないと損するポイントや重要な情報に焦点を当て、万が一のトラブルに備えるための知識を身につけましょう。安全運転はもちろん大切ですが、それだけでは不測の事態に対処するのは難しいもの。この記事を通じてカーライフをより安心で快適なものにするヒントを得てください。

この記事のポイント

1ロードサービスは多くの任意保険に自動で付いているが、無料になる範囲や利用回数は保険会社ごとに違う。

2保険会社が手配する提携工場までは無制限で無料。上限がかかるのは自分で搬送先を指定したときで、距離型と金額型がある。

3自動車保険は「車」に、JAFは「人」に紐づく。レンタカーや他人の車に乗る機会が多いならJAFの併用が効く。

4ロードサービスを使っただけなら等級は下がらない。下がるのは車両保険や賠償保険から保険金が支払われたとき。

5部品代・鍵の作成・事前連絡なしの業者手配は自己負担になりやすいので、契約中の窓口へ先に連絡する。

ロードサービスとは?自動車保険の付帯サービスの解説

ロードサービスとは自動車保険の付帯サービスの一環として提供されるサポートであり、主に車の事故やトラブル、緊急時にドライバーをサポートするためのサービスです。多くの自動車保険ではロードサービスが自動的に付帯していますが、商品やプランによっては有料のオプション扱いになる場合もあります。

自動車保険(任意保険)そのものについて詳しく知りたい方は、車の任意保険とは?加入するメリットや補償内容、利用例を解説もあわせてご覧ください。

ロードサービスの基本的な内容

自動車保険に含まれるロードサービスの内容や範囲は保険会社によって異なります。そのため、契約前にしっかりと確認することが重要です。

それでは一般的な自動車保険のロードサービスの種類について挙げていきます。

レッカー車の手配

車が故障したり事故に遭った場合、指定された修理工場まで車両を搬送するためのサービスが受けられます。なお搬送はしてもらえても修理費用そのものは別の話になるため、車両保険で補償される範囲とはもあわせて確認しておくと安心です。

タイヤのパンク修理

パンクした際に、積んでいるスペアタイヤへの交換や応急処置を依頼できます。タイヤ本体の修理費・交換費は自己負担が一般的で、スペアタイヤを積んでいない車ではレッカー搬送に切り替わることもあります。

バッテリー上がり対応

バッテリーが上がった際に、ジャンピング作業でエンジンを始動してもらえます。バッテリー本体の交換費用までは含まれないのが一般的で、部品代は自己負担になります。

燃料補給

燃料切れになった場合、指定された量の燃料を現地まで届けてくれます。

鍵の閉じ込めや紛失に対する対応

車の鍵を閉じ込めたり、なくしたりした場合、開錠や車の移動などの対応が提供されることがあります。

宿泊費や交通費の補償

事故や故障によりやむを得ず、公共交通機関での移動や宿泊を余儀なくされた場合、契約内容によってはそれらの費用が補償されることがあります。

このようにロードサービスはさまざまなトラブルに対応してくれます。ただし、ロードサービスの提供範囲外で発生した場合や特定の条件を満たさない場合は、追加料金が発生することも考えられます

自動車保険に含まれるロードサービスについて補償範囲や免責事項を把握しておくと、ドライバーは予期せぬトラブルにも安心して対処できるようになります。

保険会社が提供するロードサービスのメリット

自動車保険のロードサービスは、手厚いサービスが多く受けられ、さまざまなメリットがあります。どのようなメリットがあるのかみていきましょう。

緊急時のサポートが受けられる

車両の故障や事故時に、即座に必要なサポートが受けられます。レッカーサービスや急な修理が必要な場合でも、ロードサービスが迅速に対応します。

安心感と便利さがある

保険に加入していると、事故や故障の際、どこに頼めば良いかが明確になり、安心感が生まれます。この安心により、ドライバーは予期せぬ状況にも冷静に対処できます。

追加費用の軽減

ロードサービスに含まれるサポートは、規定の範囲内であれば追加料金なしで受けられます。事故や故障でのトラブルに対処する際の経済的な負担が軽減されます。

広範なサービス項目

自動車保険のロードサービスは、事故や故障した車のレッカーだけでなく、バッテリー上がりへの対応、燃料補給、宿泊費の負担など、さまざまなトラブルに対応するサービスが含まれています。これによりドライバーはさまざまな状況に備えられます。

修理工場まで車を運べる

ロードサービスでは、走行できなくなった車を安全な場所や修理工場まで搬送してもらえます。自分でレッカー業者を探す手間が省ける点がメリットです。なお、ここで運ばれるのは車であり、ドライバー自身の移動費や宿泊費は帰宅費用サポートなど別の項目で扱われます。

これらはドライバーが安全かつスムーズに移動できるようにするための大きなメリットといえます。自動車保険でロードサービスが付帯されているかを確認し、自分の運転状況やニーズに合った保険プランを選ぶことが自動車保険の選び方のポイントです。

ロードサービスを利用する時の注意点と条件

契約者にとってロードサービスは有効な特約ですが、利用する際には以下の注意点を考慮しましょう。

契約内容の確認をする

ロードサービスの内容や範囲は、保険会社によって異なります。事前に契約内容をよく理解し、受けられるサービスの範囲を確認しておきましょう。

緊急時の連絡先を確認しておく

車が事故や故障した場合、ロードサービスの緊急連絡先を把握しておくとスムーズにレッカー対応ができます。常に手元に保険証書や連絡先を携帯しておきましょう。

特定の修理工場の指定がある

ロードサービスによって指定された修理工場がある場合があります。修理を希望する場合、指定された工場を利用することが条件となることがありますので確認をしておきましょう。

サービスの制約がある

ロードサービスには、保険会社ごとに利用上の制約が設けられています。例えば、搬送距離の上限、年間の利用回数、対象となる修理内容などに条件があるため、契約前に確認しておきましょう。

追加料金に注意する

ロードサービスは全てのトラブルに対応できるわけではありません。特定のサービスや状況に対しては追加料金が発生することがあります。例えば、遠距離のレッカー手配や特定の修理作業に関しては追加費用がかかることがあるので、事前に確認しましょう。

他の救援手段との併用

保険会社によっては、JAFなど他社の救援サービスを利用した際の費用を負担してくれる場合があります。すでに他の救援サービスに加入している方は、どちらを使うほうが負担が少ないか、また併用が可能かを事前に確認しておきましょう。

これらの注意点を把握しておくことで、トラブルが発生した際にスムーズかつ効果的にロードサービスを利用することができます。

自動車保険におけるロードサービスの選び方

最近では自動車保険を選ぶ際、補償内容についてだけでなく、ロードサービスの品質と内容を認識しておくことが必須となります。その理由は、ロードサービスが付帯していても自分のライフスタイルに合わなければ利便性に欠けるからです。

それでは、ロードサービスを選ぶ際のポイントについて詳しく考察します。

サービス内容の詳細を比較する

自動車保険のロードサービスには、さまざまな内容が含まれます。まずは、各保険会社が提供するサービスの詳細を比較しましょう。

一般的なサービスには、レッカー手配やタイヤ交換、バッテリー上がりへの対応、燃料の配達などがあります。他にも車が使えなくなったことによる移動費や宿泊も負担してくれるロードサービスもあるため、自分の使用頻度や車種に合ったサービスが含まれているか確認することが重要です。

対応エリアと時間の確認

ロードサービスの搬送エリアと時間帯も注視すべきポイントです。特に、長距離ドライブや移動の多い人は、広範囲な搬送エリアに対応してもらえるかどうかという点の確認が重要です。また、24時間対応しているかどうかも確認し、緊急時にいつでも頼りにできるかを確かめましょう。

保険料とサービスのバランスを考える

保険料は少しでも安く抑えたいと考える方も多いでしょう。しかし、安価な保険料であってもサービスが充実していない場合は、トラブル時に十分なサポートが得られない可能性があります。

逆に、高額な保険料でサービスが豊富でも、あまり車を利用しない人にとっては利用頻度に合わない恐れもあるのです。保険料とサービスのバランスを取りながら適切なプランを見つけましょう。

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契約前の質問項目と確認事項

契約前に保険会社に対して質問をして、不明点を解消し信頼性を確認することも大切です。具体的な質問例として、ロードサービスにかかる制限や対象外である事項、利用後の手続き方法などを確認しておくと良いでしょう。

ロードサービスは、予期せぬトラブルに備えるための頼もしいサポートです。慎重に選び、自分の運転環境やニーズに最適な自動車保険を見つけましょう。

ロードサービスを比較する5つの確認点

いまはほとんどの保険会社が、ロードサービスを自動付帯の特約としています。つまり「ロードサービスが付いているかどうか」で差がつく時代ではなくなりました。差が出るのは、どこまでの範囲が無料で、どこから自己負担になるのかという線引きの部分です。

ところが、この線引きは各社の約款やパンフレットの奥のほうに書かれていて、加入時に読み込む人はほとんどいません。実際にレッカーを呼んだ段階になって「ここから先は有料です」と言われて驚く、というのがよくある流れです。

そこで、どの保険会社の資料を読むときにも使える確認点を5つに整理しました。この5点を押さえておけば、自分の契約でどこまでが無料になるのか、おおよその見当をつけられます。

1. 搬送費用は「距離制限型」と「費用上限型」のどちらか

まず大前提として、保険会社が手配する最寄りの提携修理工場までは、距離や金額の制限なく無料とする会社がほとんどです。上限が問題になるのは、契約者が自分で修理工場や搬送先を指定した場合です。

そのうえで、契約者が搬送先を指定したときの無料範囲の決め方には、大きく2つのタイプがあります。

タイプ上限の決め方一般的な目安相性がよいケース
距離制限型無料でけん引できる距離で上限を設定50km〜150km程度(100kmが多い)生活圏内に行きつけの修理工場がある人
費用上限型搬送にかかった金額で上限を設定15万円を基準とする会社が多い帰省や長距離ドライブが多い人

どちらのタイプかは保険会社側で決まっているため、自分の走り方と相性がよいかという視点で見比べてください。距離制限型は「指定した修理工場まで100kmまで無料」といった形なので、無料になる範囲が直感的にわかりやすいのが利点です。一方の費用上限型は、距離ではなく金額で判断するため、山間部や離島など搬送単価が高くなる場所では、距離が短くても上限に届いてしまうことがあります。

ここで見落としやすいのが、費用上限型のなかには「応急処置の費用と合算して上限◯万円」というタイプがあることです。現場での応急処置に費用を使うと、その分だけ搬送に回せる金額が減ります。約款を読むときは「合算」という言葉があるかどうかを必ず確認しておきましょう。合算型か、それぞれ別枠かで、実際に使える金額はかなり変わります。

2. 応急処置は「作業の種類」と「無料になる量」を分けて見る

現場での応急処置は、どの保険会社でもおおむね共通してカバーされる作業と、各社で差が出る作業に分かれます。

ほぼ共通してカバーされるのは次の4つです。

  • バッテリー上がり時のジャンピング(エンジン始動)
  • パンク時のスペアタイヤへの交換
  • キーの閉じ込み時のドア開錠
  • ガス欠時のガソリン配達

差が出るのは、ここから先の条件面です。

  • ガソリンの量 — 無料で届けてもらえる量には上限があり、10リットルまでが一つの目安です。それを超える分は自己負担で、「保険期間中1回限り」「初年度はガソリン代が実費」といった条件が付くこともあります
  • キーは「閉じ込み」と「紛失」で扱いが違う — 車内に鍵を残してしまった場合の開錠には対応していても、鍵そのものを失くした場合の作成までは対応しないことがあります。この2つは別の作業として区別されています
  • 落輪・脱輪の引き出し — 引き上げる車輪の本数に上限(1輪まで、3輪までなど)が設定されることがあり、上限を超える分やクレーンを使う特殊作業は自己負担になりえます
  • 軽整備の範囲 — 各種灯火類のバルブ交換やオイルの点検・補充まで含むかどうかは各社で異なります

「バッテリー上がりに対応」と書いてあっても、その中身は同じではないということです。

3. 利用回数とプランのグレードに制限がないか

見落とされやすいのが回数の制限です。「保険期間中3回まで」のように、使える回数が決まっている作業があります。数え方が保険期間単位か年単位かでも変わるため、あわせて確認しておきましょう。とくにバッテリー上がりのように再発しやすいトラブルは、回数制限の対象になっていることがあります。一方で契約期間中は回数無制限としている会社もあるため、ここは差が出やすい項目です。

また、同じ保険会社でも上位プランでしか使えないサービスが設定されている場合があります。パンフレットの目立つ位置に書かれているサービスが、実は自分の契約プランには含まれていなかった、というのは起こりがちなパターンです。契約中のプラン名と、サービス一覧の但し書きを突き合わせて確認しておきましょう。

4. 車が動かなくなった「あと」をどこまで見てくれるか

ロードサービスの価値が最も出るのは、実は車を運ぶ場面ではなく、車が使えなくなったあとの移動です。旅行先で車が故障すれば、その日の宿と帰りの足を自力で確保しなければなりません。

多くの保険会社では、自宅・出発地・当面の目的地までの交通手段を案内し、その費用を補償するサービスが付帯しています。ただしここにも条件があります。

  • 帰宅費用の枠で認められる交通手段は電車・バス・タクシーなどに限られ、レンタカーは別枠のサービスとして「24時間まで」といった時間上限付きで用意されているのが一般的です。ガソリン代や乗り捨て料金は自己負担になることがあります
  • 宿泊費の補償には上限額や人数の条件が付きます
  • 代車が必要になる場合は、ロードサービスとは別に自動車保険の代車特約レンタカー特約の有無が効いてきます
  • 同乗していたペットのペットホテル代まで補償するかどうかは各社で分かれます。ペットと一緒に出かける機会が多い人は、この項目の有無で選択肢が絞られます

5. 現場に到着するまでの体制を確認する

ロードサービスの受付を24時間365日体制としている保険会社は多くあります。そのうえで確認しておきたいのは、受付時間ではなく現場に到着するまでの体制のほうです。全国どこでも同水準で対応できるのか、深夜や年末年始はどうなるのか、といった点は資料に明記されていないこともあります。

長距離移動が多い人や、山間部を走る機会がある人は、契約前に問い合わせて確認しておく価値があります。

資料だけではわからない、問い合わせで聞くべきこと

先に挙げた質問項目に加えて、5つの軸から導かれる具体的な確認事項を整理します。

  1. 搬送の上限は距離と金額のどちらで決まるか。金額の場合、応急処置と合算か別枠か
  2. 利用回数に制限がある作業はどれか
  3. いま検討しているプランで、使えないサービスはあるか
  4. 車が動かなくなったあとの移動・宿泊はどこまで補償されるか
  5. 深夜・年末年始や山間部でも、同じ水準で現場に来てもらえるか

なお、ロードサービスの内容や上限額は改定されることがあります。上限距離や補償範囲は改定されることがあるため、更新のタイミングでは前年と同じ条件だと決めつけず、最新の約款や公式サイトで確認し直すことをおすすめします。

自動車保険のロードサービスとJAFの違い

ロードサービスを調べていると必ず出てくるのがJAFです。どちらか一方を選ぶものと思われがちですが、性格が異なるため、比較の軸を整理しておきましょう。

比較項目自動車保険のロードサービスJAF
対象原則として契約している車会員本人。会員が運転または同乗している車であれば、レンタカーや他人の車でも使える
費用多くは保険料に含まれ、追加の負担なし入会金・年会費が必要
利用回数保険会社や作業内容によって制限があることがある会員は原則として回数制限なし
対応できる内容宿泊費・帰宅費用まで補償されることがあるスタック引き上げやタイヤチェーン着脱など現場作業に強みがある一方、宿泊費・帰宅費用は基本のロードサービスに含まれない
保険選びとの関係自動車保険を比較するときの検討項目のひとつ保険とは別に加入を検討するサービス

いちばん大きな違いは、自動車保険は「車」に、JAFは「人」に紐づくという点です。この一点を押さえておくと、自分にどちらが必要かを判断しやすくなります。

自動車保険のロードサービスだけで足りる人

  • 運転するのがマイカー1台にほぼ限られる
  • 走るのは生活圏内が中心で、長距離の移動は多くない
  • 契約している保険のレッカー無料範囲や応急処置の内容を把握できている

JAFの併用を検討したほうがいい人

  • レンタカーやカーシェア、家族や知人の車を運転したり、同乗したりする機会が多い
  • トラブルの頻度が読めない古い車に乗っている
  • 雪道や山間部を走ることがあり、スタックや脱輪の可能性がある
なお、両方に加入していても、提供元の異なるサービスであるため、同じトラブルに対して同じ費用を二重に受け取れるわけではありません。JAF側も自動車保険のロードサービスとの違いのページで、自動車保険では対象外になる作業を補う位置づけとして説明しています。保険会社によっては他の救援サービスを利用した費用を負担してくれる場合もあるため、重複が気になる場合は加入中の保険会社に確認してください。

ロードサービスを使うと等級は下がる?

結論から言うと、ロードサービスを利用しただけでは、等級が下がらないのが一般的です。バッテリー上がりでジャンピングを頼んだ、パンクでスペアタイヤに交換してもらった、レッカーで運んでもらった——こうしたケースで翌年度の等級が下がることはありません。

ただし、その理由は保険会社によって2通りあります。保険契約とは別の付帯サービスとして提供している場合は、そもそも保険金の支払いにあたらないため等級に関係しません。一方、ロードサービス費用特約として提供し実際に保険金を支払う会社もありますが、この場合も「ノーカウント事故」として扱われるため等級は下がりません。どちらの形式でも結論は同じです。

等級に影響するのは、そのあとの手続きです。

  • 事故による修理費用を車両保険で請求した場合
  • 相手方への賠償で対人・対物賠償保険を使った場合

つまり、等級を左右するのは「ロードサービスを使ったかどうか」ではなく「どの補償から保険金が支払われたか」です。下がり幅も一律ではありません。

保険金の支払われ方翌年度の等級
対人・対物賠償、衝突や接触による車両保険3等級ダウン
盗難、台風・洪水、落書き、飛来物などによる車両保険1等級ダウン
人身傷害保険、ロードサービス費用特約などノーカウント事故(下がらない)

同じ車両保険でも、当て逃げや自損事故は3等級ダウン、自然災害や盗難による損害は1等級ダウンと扱いが分かれます。レッカーで運んでもらったあと修理費を自己負担にするなら、等級は動きません。

判断に迷う場合は、修理費の見積もりが出た段階で、保険を使った場合と自己負担にした場合の保険料差を保険会社に試算してもらうとよいでしょう。等級の仕組みそのものについては自動車保険の等級とは?初心者でも分かりやすく解説もあわせてご覧ください。

ロードサービスを利用する際の手順と流れ

ロードサービスは、契約者にとって手厚いサービスです。しかし、頻繁に使うものではないため、利用の仕方がわからない人も少なくありません。

ここで大切なのは、事故の場合と故障の場合では、最初にやるべきことが違うという点です。事故では人命と安全の確保、そして警察への報告が最優先で、ロードサービスに連絡するのはそのあとになります。

事故が起きた場合の流れ

  1. 安全な場所に車を停め、ハザードランプを点灯させる
  2. けが人がいれば救護し、必要なら119番へ通報する
  3. 三角表示板や発炎筒を置き、二次事故を防ぐ
  4. 警察へ連絡する(物損・人身を問わず届出は義務です)
  5. 相手方の連絡先・車両情報・保険会社を確認する
  6. 契約している保険会社へ連絡する
  7. 必要に応じてロードサービスを依頼する

故障・ガス欠などの場合の流れ

  1. ハザードランプを点灯させ、安全な場所へ車を寄せる
  2. 高速道路ではガードレールの外側など、車外の安全な場所へ避難する
  3. 契約している保険会社のロードサービス窓口へ連絡する
  4. 状況を伝え、到着までの目安を確認する
  5. 安全な場所で待機する
  6. 作業内容と搬送先を確認し、領収書や作業報告書を受け取る

連絡するときに伝える情報

窓口へ電話する前に、次の情報を手元にまとめておくと手配がスムーズです。

  • 契約者名と証券番号
  • 車のナンバーと車種
  • 現在地(高速道路の場合はキロポストや上り下りの別)
  • 事故か故障か、症状はどのようなものか
  • 車が自力走行できる状態か
  • 同乗者やけが人の有無
  • 希望する搬送先

サービス利用後の手続きについて

作業が終わったら、対応内容を確認し、領収書や作業報告書を受け取ります。そのうえでトラブル解決後には、保険会社にトラブルの詳細や対応内容を報告します。

事故や故障で修理が必要となった車は、指定された修理工場に搬送されます。契約者が指定する修理工場がない場合は、保険会社が手配した工場へ搬送してくれます。

ここで混同しやすいのですが、ロードサービスを使っただけでは、ただちに車両保険の保険金請求になるわけではありません。前述のとおりロードサービスの提供形態には付帯サービス型と費用特約型がありますが、いずれの場合も、修理費用そのものを車両保険で賄うなら別途手続きが必要です。どちらの扱いになるかは保険会社に確認しましょう。帰宅費用や宿泊費用の補償を受ける場合は、領収書の提出を求められるため保管しておいてください。

ロードサービスで追加料金が発生しやすいケース

ロードサービスは無料で使えるものと思われがちですが、無料になるのは契約で定められた範囲内までです。範囲を超えた分は自己負担になります。どこで費用が出やすいのかを、あらかじめ把握しておきましょう。

ケース自己負担になりやすい理由
希望する修理工場までの距離が無料範囲を超えた超過した距離・金額分は請求対象になる
鍵を紛失したドアの開錠は対象でも、鍵の作成までは対象外のことがある
バッテリーやタイヤの交換が必要になった作業は無料でも、部品代は自己負担が一般的
複数の車輪が落輪・脱輪した引き上げられる本数に上限があり、クレーン作業は別料金になりやすい
燃料を規定量より多く入れてもらった無料になるのは一定量まで(10リットル程度が目安)
保険会社に連絡せず自分で業者を手配した事前連絡がないと費用精算の対象外になることがある
契約車両以外でトラブルが起きた自動車保険のロードサービスは契約車両が対象のため
自分で業者を呼ぶ前に、必ず保険会社へ

車が動かなくなると、あわててスマートフォンで「ロードサービス」「レッカー」と検索してしまいがちです。しかし表示された業者にその場で依頼すると、費用が補償の対象外になるうえ、料金トラブルに巻き込まれることもあります。国民生活センターには「基本料金2,480円」と表示されていたのに約5万円を請求されたといった相談が寄せられており、2022年度の相談件数は前年度の約3.3倍に急増しました。同センターも、日頃から加入している自動車保険のロードサービス内容を確認しておくよう呼びかけています。まずは契約中の保険会社のロードサービス窓口へ連絡してください。

ロードサービスを使う場面を減らすための日常点検

ロードサービスは心強い備えですが、そもそも呼ばずに済むならそれに越したことはありません。バッテリー上がりやパンク、ガス欠のように、日頃の点検である程度防げるトラブルもあります。

  • タイヤの空気圧・溝の深さ・ヒビ割れ
  • バッテリーの劣化具合と端子の状態
  • エンジンオイル・冷却水・ブレーキの効き
  • 長距離移動前の燃料残量と給油場所の確認
  • スペアタイヤやパンク修理キットを積んでいるか

とはいえ、どれだけ点検していても事故や故障を完全に防ぐことはできません。契約している保険会社のロードサービス窓口の番号と、無料になる範囲を事前に確認しておくことが、いざというときにいちばん効きます。家族も運転するなら、連絡先を共有しておきましょう。

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保険を活かした安心のカーライフの実現

自動車保険は、予測不可能なトラブルや事故に備え、安心してカーライフを楽しむための頼もしいサポートをしています。最近では、ロードサービスが自動車保険の重要な特約の一つであり、故障や事故に遭遇した際に迅速かつ確実なサポートを受けることができます。保険会社によって提供されるロードサービスの内容や範囲は異なりますが、代表的なサービスにはレッカーサービス、タイヤ交換、バッテリー上がりへの対応、燃料の配達などが含まれています。

安心なカーライフを実現するためには、事前の計画と情報収集が欠かせません。自動車保険の契約時には、ロードサービスの利用方法や契約内容を正確に理解し、事故や故障時の対応手順を心得ておくことが重要です。

そのうえで、定期的なメンテナンスを欠かさず行い、安全な運転環境を整えることで、トラブルに巻き込まれるリスクを最小限に抑えられます。保険と予防策をバランスよく活用して、安心で充実したカーライフを築いていきましょう。

FAQ

Qロードサービスはすべての自動車保険に付帯していますか?

多くの自動車保険では自動的に付帯していますが、商品やプランによっては有料のオプション扱いになる場合があります。内容や範囲も保険会社によって異なります。

Qロードサービスの利用回数に制限はありますか?

保険会社によって利用回数の制限が設けられている場合があるため、契約内容を事前に確認する必要があります。

Qレッカー搬送の無料範囲は何キロまでですか?

保険会社によって異なります。けん引距離の上限を50〜150km程度に設定するタイプと、搬送費用の上限を15万円前後に設定するタイプが一般的ですが、プランや搬送先によって条件が変わるため加入中の約款で確認してください。

Qロードサービス利用時に追加料金が発生することはありますか?

遠距離のレッカー手配や特定の修理作業など、サービス範囲外の場合には追加料金が発生することがあります。

Q自動車保険のロードサービスとJAFはどちらがいいですか?

マイカー中心で、契約している保険のサービス範囲を把握できている方は、自動車保険のロードサービスだけで足りることが多いです。レンタカーや家族・知人の車を運転する機会が多い方、雪道や山間部を走る方はJAFの併用を検討するとよいでしょう。

Qロードサービスを使うと翌年の保険料は上がりますか?

ロードサービスのみの利用であれば、翌年度の等級が下がらず保険料にも影響しないのが一般的です。ただし事故のあとに車両保険や対人・対物賠償保険を使った場合は、事故の種類に応じて等級と保険料に影響します。

Qスペアタイヤがない車でもロードサービスは使えますか?

使えますが、スペアタイヤへの交換ができないため、応急修理やレッカー搬送に切り替わることがあります。具体的な対応は保険会社や車の状態によって異なります。

Q自賠責保険にロードサービスは付いていますか?

自賠責保険は交通事故の被害者救済を目的とした保険で、一般的にロードサービスは付いていません。利用したい場合は任意の自動車保険やJAFなどのサービスを確認しましょう。

Q高速道路で車が故障した場合はどうすればいいですか?

ハザードランプを点灯させて可能な範囲で路肩に寄せ、ガードレールの外側など安全な場所に避難してください。そのうえで非常電話や道路緊急ダイヤル、保険会社のロードサービス窓口へ連絡します。

Q保険会社に連絡せず自分で業者を呼んだ場合も費用は補償されますか?

保険会社によって扱いが異なりますが、事前連絡がない場合は費用精算の対象外になることがあります。まずは契約中の保険会社のロードサービス窓口へ連絡してください。

本記事に記載した距離・金額・回数などの数値は、各損害保険会社が公表するロードサービス案内(2026年8月時点)を参照した一般的な目安です。条件は改定されることがあるため、契約中の約款で最新の内容をご確認ください。
【主な参考資料】国民生活センター「インターネットで依頼したロードサービスのトラブル急増」(2023年7月19日)同「ネット検索で見つけたロードサービスのトラブル」(2024年4月23日)日本損害保険協会 損害保険Q&A(ノンフリート等級別料率制度)道路交通法 第72条(e-Gov法令検索)

投稿者プロフィール

rykmama
rykmama
経歴:自動車業(自営)25年
資格:自動車保険取扱資格

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