皆さんは、自動車保険の見直しをしたことはありますか?
自動車保険は、最初に加入したまま変更せずに、そのままという方も多いと思います。
保険の見直しを行わないと、「余分な保険料を支払ってしまった」や「必要な補償内容が不足していた」なんてこともありえます。
しかし、自動車保険を変更するタイミングはいつがベストなのか?難しいところもあります。
この記事では、自動車保険の変更におけるメリット、デメリットや注意点についても紹介していきます。
見直しのタイミングを逃さないよう、ポイントを押さえておきましょう。
自動車保険の適切な変更タイミングとは?
自動車保険で必要な補償内容は、ライフスタイルや、家族構成、車の使用環境によって変わります。
契約内容に応じて保険料も変わるため、まずは自動車保険の変更に適したタイミングを解説します。
ケース1:契約内容に変更が必要な場合
転勤や転職など、車の使い道が変わった場合には、使用目的の変更手続きを行う必要があります。
その際に、保険プランの見直しも同時に行うことがおすすめです。
自動車保険料で見ると「業務使用」がもっとも高く、「通勤・通学使用」「日常・レジャー使用」の順で安くなります。
なお、職場や学校への送迎が「通勤・通学」に含まれるかどうかは、保険会社に確認しましょう。
ケース2:新車に乗り換えた場合
車を新しく買い替えた場合には、補償内容のほか新車割引が適用される可能性があるため、自動車保険の見直しには最適なタイミングです。
また、セカンドカーの購入で追加の自動車保険を契約する場合は、個人賠償責任保険など、1つの保険で家族全員を対象にできる特約があります。
加入済みの保険と補償内容が重複していないかも確認ポイントとなります。
ケース3:ライフプラン・家族構成の変化した場合
家族構成が変わる時は、運転者限定の範囲を見直す必要があります。
自動車保険は、運転者を限定することで保険料を抑えることができ、一般的に「運転者限定なし」「家族限定」「本人・夫婦限定」「本人限定」に区分されます。
就職や結婚により家族の一人が別居する、子どもが免許を取るなど、自動車の運転者の範囲が変わる場合には、正しく設定しないと補償対象にはならないため注意してください。
ケース4:年齢や運転歴が変わった場合
主に運転する人の年齢や、運転歴が変わった場合、自動車保険料は大幅に安くなる可能性があるため、保険プランを変更した方がいい場合があります。
運転者の年齢条件は、一般的に「年齢制限なし」・「21歳以上」・「26歳以上」「30歳もしくは35歳以上」と区分されています。
年齢制限なしは保険料がもっとも高く、年齢区分が上がるにつれ保険料は下がる傾向にあります。
子どもが独立するなど、運転者のうちもっとも若い人の年齢区分が変わった時は、年齢条件の見直しを行いましょう。
また、運転歴によりゴールド免許になった際、次回更新の際に保険料の割引が適用されることが多く変更がおすすめです。
【ゴールド免許と保険料割引】について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にして下さい。
ゴールド免許と自動車保険の関係性
ケース5:自動車保険が満期になった場合
自動車保険は1年契約など短期間で満期になるものもあり、満期の2〜3か月前に保険会社から更新の案内が届きます。
更新案内には、現在の補償内容や保険料、更新後の保険料が記載されていますが、「不要になった」、あるいは「追加するとよい」補償があるかを確認しましょう。
更新後の保険料が高いと感じる場合は、他の自動車保険の見積もりをとって比較するのもおすすめです。
【Point】自動車保険の選択時の重要点を解説!
ここでは自動車保険を変更する場合に、知っておくべきポイントをご紹介します。
充実した補償内容を選ぶ
自動車保険は賠償補償、車両補償、傷害補償の3つから構成されています。
補償内容 | 概要 |
---|---|
賠償補償 | 対人賠償・対物賠償(事故相手への補償) |
車両補償 | 自身の車への補償 |
傷害補償 | 自分や同乗者のけがに対する補償 |
賠償補償に関して
賠償補償は、事故によって相手を死傷させてしまった場合の対人補償などが含まれています。
対人賠償は自賠責保険でも補償されますが、補償額の上限が決まっています。
また、対物賠償は、相手の車や、積載物、建物を壊してしまった場合の補償も含まれます。
どちらの補償も保険金額は無制限にしておいたほうがよいでしょう。
車両保険に関して
車両保険は、事故や自然災害によって損害を受けた自分の車の修理費用を補償します。
盗難やいたずら等の損害も補償対象となります。
一般的に車両保険には、単独事故でも対応できる「一般型」と、単独事故の際は対応できない「限定(エコノミー)型」の2種類があります。
運転に慣れていて、単独事故の心配が不要な方は、限定型の加入がおすすめです。
【一般型・エコノミー型】について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にして下さい。
車両保険の一般型とエコノミー型、どちらを選べばよいか
傷害補償に関して
傷害補償は、運転者自身や同乗者が死傷した場合に補償が受けられます。
特に人身傷害補償には、契約した車に搭乗中のみ補償対象にする場合と、搭乗中以外の交通事故も補償する場合の2種類があります。
搭乗中以外の交通事故も補償する場合、1つの契約で家族全員が補償されます。補償が重複していないか、確認しましょう。
その他の特約(オプション)
自動車保険には、弁護士費用特約や個人賠償責任保険特約などのオプション特約が存在します。
自分に必要な特約が付帯されているか、不要になった特約を外しているか見直すとよいでしょう。
割引制度の有無をチェックする
保険会社によって、割引が適用される場合があります。
事故をしていない人への無事故割引や、ダイレクト型だとネット申し込みによる割引があります。適用できる割引がないか、確認しておきましょう!
自動車保険を変更する際のメリット、デメリット
メリットは?
自動車保険を変更するメリットとしては、タイミング次第では保険料が安くなることです。
補償内容が同じであっても保険会社によって保険料が異なります。
そのため、ライフスタイルにあわせて条件を選ぶことで保険料を節約することも可能です。
また、自動車保険の乗り換えによって、より充実した補償やサービスを受けられる可能性があります。
デメリットは?
自動車保険を変更するデメリットとして、タイミングを間違えると等級の進行が遅れる場合があります。
通常は1年ごとに等級が上がりますが、自動車保険を変更した場合には、元の契約期間ではなく、乗り換えしてから1年間無事故の状態を維持しなければ等級が上がらない可能性があります。
また、保険会社によって補償の範囲や保険金額が異なる場合もあり、変更した場合に、必要な補償が外れていたということにならないように、しっかり確認する必要があります。
代理店型保険とダイレクト型(通販型)保険の比較
自動車保険には、代理店が間に入る「代理店型保険」と保険会社と直接契約する「ダイレクト型保険」に分かれています。
主な違いは以下の通りです。
代理店型保険 | ダイレクト型(通販型)保険 |
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ダイレクト型保険は、人件費などを削減することで割安な保険料を提供しています。
代理店型で契約している方は、ダイレクト型に変えることで保険を安く見直せる場合があります。
自動車保険変更の手続き方法|具体的な方法は?
3つ目に、変更の手続き方法について具体的に解説していきます。
【手順①】現在の保険契約を確認する
加入中の保険会社から、満期日更新のお知らせが届く時期を目安に自動車保険の変更を検討します。
まずは、現在の契約を確認し、どのように変更したいのかをライフプランや生活環境から明確にしましょう。
例えば、「同じ補償内容でもう少し保険料を安くしたい」、「事故対応に不満があるので、丁寧に対応してくれるところがいい」など、自分の重視する条件に合った保険会社を選ぶことが大切です。
【手順②】見積もりを取る
変更したい内容が決まれば、それを実現できる保険会社の候補を検討し、見積依頼を行います。
代理店型の場合は電話やHPから、ダイレクト型の場合はHPから見積りができます。
同時に複数の保険会社に、見積依頼を行うことで比較検討できるので、必ず1社だけでなく複数の保険会社に依頼するようにしましょう。
【手順③】新しい自動車保険会社との契約手続きを行う
保険会社からの見積もり内容を確認し、納得ができたら契約手続きを行います。
補償の空白ができないよう、既存の保険の終了日と新しい保険の開始日をしっかりと確認しましょう。
【手順④】既存の自動車保険の解約方法と注意点
加入中の保険が満期を迎える前に、加入中の保険会社に解約の連絡をします。
自動車保険は同じ車に、複数の自動車保険は契約できないので、自動継続の特約がついている場合は継続をしない旨の連絡が必要です。
また、代理店に解約連絡を行うことが気まずい場合は、保険会社のコールセンターへ電話するとよいでしょう。
自動車保険の解約が先になる場合、新しい契約は解約の翌日から7日以内に継続の手続きをしないと、割引等級の引き継ぎができないため、十分注意が必要です。
【解約連絡は気まずい】について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にして下さい。
自動車保険解約は言いにくい?途中解約や保険乗り換えのヒントとは
最適なタイミングでお得に乗り換えを
今回、自動車保険を変更するタイミングはいつがベストなのか?自動車保険の変更におけるメリット、デメリットや注意点を交えてご紹介してきました。
自動車保険も、生命保険や医療保険と同じようにライフスタイルの変化に合わせて契約内容を変更することが必要です。
この記事を参考に、自動車保険の変更にベストなタイミングを押さえて賢く節約しましょう。