皆さんは自動車事故の際、代車が確実に提供されるかご存知ですか?
修理工場によっては代車特約がなくても修理期間中の代車を提供してくれるので、必要性を感じない方もいるでしょう。
私も過去に自動車業界で働いていたのですが、代車特約がないお客様にも無料で代車を提供していました。
しかし修理工場に代車の余裕が無い時、優先的に代車が提供されるのは代車特約を付帯しているお客様です。
今回は代車特約のメリットや利用条件について詳しく解説します。
またいくつか気をつけるべきポイントもあるので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事をまとめると
- 代車特約によって代車の提供を受けるためには、自分の車が走行不能の状態であることが条件
- 保険契約時に設定する日額費用によって、提供される代車の種類が変わる
- 代車の提供がなくても困らない方は、無理に特約を付ける必要はない
自動車保険の代車特約とは
代車特約の基本的な概念
代車特約とは、自動車事故により自分の車を修理に出す際、修理期間中の代わりの車を用意してもらえる特約です。
車両保険に加入しなければ代車特約を付帯できないことがほとんどで、付帯するかしないかは契約者が任意で選択できます。
すぐに車を借りられる環境には無く、かつ頻繁に車を使用する方は代車特約を付けておくと安心です。
反対に自分の車が事故で一定期間使えなくなった際、家族に車を借りれるような環境であれば、お互いの車の使用頻度を考えた上で、付帯するかを検討しましょう。
【車両保険】について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にして下さい。
車両保険で補償される範囲とは
他の特約との違い
【ロードサービス代車提供サービス】
代車特約と似たものに、ロードサービス代車提供サービスというものがあります。
修理期間の間代車を提供してくれる代車特約に対して、ロードサービス代車提供サービスは、自身の車両が自走不可能になった現場から、その時の目的地までの移動手段として代車を提供するものです。
つまり修理期間中ずっと代車に乗る必要があれば、ロードサービス代車提供サービスではなく代車特約を付帯しなければなりません。
【ロードサービス】について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にして下さい。
ロードサービスの種類と自動車保険!知らないと損するポイントとは?
代車特約のメリット
次に代車特約のメリットについて解説します。
修理工場によっては特約の有無関係なく修理期間中の代車を提供してくれる会社もあります。
なので代車特約のメリットは感じづらいのですが、修理工場に代車がない場合、当然代車を提供することができません。
しかし代車特約を付帯していれば、本来料金が発生するレンタカーも限度額内で提供されます。
つまり代車特約は修理工場に代車が無くても、移動手段を必ず確保できるというメリットがあります。
【加入前に確認すべき事項】
代車特約を付帯することで、支払う保険料は上がります。
なので代車特約に加入する前に、いざという時に本当に代車が必要かどうか、周りに代わりの車を貸してくれる人はいないかを考えてみましょう。
考えた上でなんとかなるという結論に至れば、代車特約に余計な費用を払う必要はなくなるかもしれません。
代車特約の利用条件
適用される事故の種類
代車特約が適用される条件として、自動車事故により自走不能な状態になる必要があります。
自走不能とは、エンジンがかからないなどの被害が大きい事故だけでなく、走行するにあたって危険性が生じるかどうかで判断します。
例えばタイヤの付け根が曲がり真っ直ぐ走ることができない状態や、サイドミラーが破損し周囲の状況を確認できないなどの危険性を考えます。
反対に車のボディを少し擦った程度の事故であれば、代車特約の適用条件に該当しません。
利用可能な代車の範囲
代車特約によって提供される代車は、なんでも好きな車を選べる訳ではありません。
提供される代車の範囲は、次の2つのポイントで決まります。
《設定した日額保険料》
代車特約を付帯する上で、日額保険料というものを設定します。
これはレンタルする代車にかかる1日あたりの金額で、保険契約時に5,000円〜10,000円などから選ぶことができます。
設定した金額を超えるような代車は提供されないので、レンタル費用が高額な車両を必要とされている方は、あらかじめ日額保険料を高めに設定しなければなりません。
《修理が必要な車両の種類》
お客様に代車を提供するうえで、なるべく修理が必要な車両と同等な車両が用意されます。
例えば対象車両が軽自動車であれば、同じ軽自動車の代車を提供するなど、先に紹介した日額保険料を踏まえたうえで代車が選ばれます。
代車利用までの手続きプロセス
自動車事故に遭った際、契約中の保険会社に連絡するか、普段お世話になっている修理工場に連絡をしましょう。
自分の目で車両が走行不能かを判別するのは難しいので、保険会社や修理工場から受ける質問に答えましょう。
自走不能と判断された場合、事故現場に代車を持ってきてくれるか、後日代車の提供を受けることができます。
利用上の注意点
代車特約を利用する上で、代車を利用できる日数に注意する必要があります。
代車特約によって代車が使える期間は、最大30日となります。
30日を超えたあとのレンタル費用は、保険契約者が自腹で負担しなければなりません。
修理が30日以内に終われば問題ありませんが、超えるような目処であれば事前に対処法を考えておきましょう。
故障時の代車利用費用に関する詳細情報
保険会社が負担する費用と自己負担額
仮に代車としてレンタルした車両が日額10,000円で、保険契約時に設定した日額費用が7,000円の場合、保険会社から支払われる7,000円を差し引いた3,000円は自己負担となります。
反対に代車としてレンタルした車両が日額7,000円で、保険契約時に設定した日額費用が10,000円の場合、差額の3,000円は受け取ることはできません。
代車利用を伴う追加費用の例
代車特約によって代車を利用した際の追加費用の例として、先に紹介した設定金額以上のレンタカーを借りるか、限度日数を超えてのレンタルが挙げられます。
その他の例として、提供された代車で事故を起こした場合も費用がかかります。
この場合の費用は代車の提供業者によって違いますが、修理費用の全額もしくは一部負担などしなければなりません。
費用削減のためのヒント
代車特約にかかる費用を削減する方法をご紹介します。
一番有効な方法は、提供される代車にこだわらないことです。
良い代車をレンタルするためには、設定する日額費用も高額にする必要があり、それに伴って支払う保険料が高くなります。
代車の提供は必ず受けたいけど、修理期間中に乗れればなんでもいいというマインドが大切です。
代車特約は付ける前に、本当に必要か考える
代車特約が必要な人の例として、
- 身近に車を貸してくれる人がいない
- マイカーを頻繁に運転する
- いざという時、必ず代車が無いと困る
などの条件がありました。
また代車特約をつける際は、
- 欲しいランクの代車によって、日額費用を設定する
- お金をかけたくなければ、代車の種類にこだわらない
ということも踏まえて決めましょう。
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