自動車保険にブラックリストは存在するのでしょうか?結論から言うと、自動車保険にブラックリストは存在します。
ブラックリストに掲載されると、今の保険会社との契約以外にも様々なデメリットが生じることになります。
この記事では、ブラックリスト入りとなる条件から、リスト入りしてしまったあとの解決策までを解説していきます。
自動車保険のブラックリストとは?
ここでは具体的にブラックリストとはどういったものなのか、どういう人がリスト入りしやすいのかについて説明していきます。
ブラックリストとは?
自動車保険を提供する保険会社の間にはブラックリストというものが存在しています。
冊子のようなものがあるわけではありませんが、保険を契約するときには示談を担当する部署があり、自動車保険の契約者を制限するデータというものがあります。これを「ブラックリスト」と表現しています。
ブラックリストになってしまう人の特徴
ブラックリストですが、対象となってしまう人には特徴があります。その特徴は、明確にルールで定められたわけではないですが、主に下記になります。
- 等級の低い人
- 頻繁に事故を起こす人
- 飲酒運転の経験がある人
- 保険金詐欺をしたことがある人
- 高級車を持っている人
色々な基準がありますが、高級車に乗っている人も対象になり得るのは意外ですね。
これは、高級車に乗る人が事故を起こした場合、その保険金がかなりの金額になり、保険会社としては痛手になるから!という理由があるようです。
【Q&A】ブラックリストに関してよくある質問
ここで、ブラックリストに関してよくある質問をまとめてみました。
Q.クレジットカードなど金融事故でのブラックリストとは違う?
A.回答
クレジットカードやローンの延滞によって起こる信用情報のブラックリスト入りと、自動車保険のブラックリストは全く別物になります。
過去に金融事故を起こしたことがあっても、自動車保険を契約できないことはないので安心しましょう。
Q.ブラックリストに一度入ってしまうともうずっと自動車保険の契約はできない?
A.回答
そんなことはありません。しっかりと対策をすれば自動車保険に再度加入することはできる可能性があります。ここについてはこの記事の後半でも触れていきます。
ブラックリストに載る条件は?
ブラックリストに載るには一定の条件があります。
どういう条件でリスト入りしてしまうのかから、どこまでは対象とならないのか、その条件を説明していきます。
ケース1:3回以上の未払いで強制解約される
基本的に3回以上未払いを起こした場合は、契約している自動車保険が強制解約となり、ブラックリストの対象になります。
対象になってしまうと、強制解約になった保険会社での自動車保険の再契約は難しくなるだけでなく、他の保険会社での契約も難しくなることが一般的です。その理由については後述します。
ケース2:2回目までは支払いの猶予がある
3回目で強制解約にはなりますが、自動車保険は2回目までは支払いの猶予があることが一般的です。
しかし、注意点があり2ヶ月連続の未払い状態になると、一時的に自動車保険の契約は一旦失効となります。その間に事故を起こしてしまった場合は実質、任意保険に入っていない状態と同じであり自分で損害額を支払う必要があります。
しかし、未払いが2ヶ月連続となった時点から1ヶ月以内に請求されている保険料を支払うことでその効力は未払い期間もさかのぼって復活することになります。
【注意】未払分の支払いは一括請求される
未払いの状態が続くと、その分の請求が行われます。その際は、分割等の対応ではなく、一括での請求となります。
2ヶ月以上の延滞の場合は、翌月にまとめて3ヶ月分を口座振替ではなく、保険会社から届く払込票から支払うことになるのが一般的です。
中には、2ヶ月連続の未払いが1回目の場合に限り、翌月に請求される保険料は3ヶ月分だけ、という保険会社も存在するようです。
基本的に最終期日に1日でも遅れてしまうと即時に強制解約となるため、未払いの状態にならないように普段から注意しておきましょう。
ブラックリストになると何が起こるのか
ブラックリスト入りすると、具体的にどういったデメリット、不都合が生じるのか、今後も車に乗るうえで絶対に知っておくべき重要なポイントを4つ紹介します。
① 再加入を拒否される可能性がある
ブラックリストに載ってしまうと、一度別の自動車保険に乗り換えて戻る場合や、更新のタイミングで再加入を拒否されてしまう可能性があります。
保険会社にこだわりがある人は、ブラックリスト入りしないように、保険料はしっかりと支払い、普段から安全運転を心がけましょう。
② 積み上げてきた等級が消失する
強制解約によってブラックリスト入りした場合、これまで積み上げてきた等級が消失することになります。
等級が高いことによる保険料の割引はかなり大きいため、新規加入で6等級からのスタートとなった場合は、かなり保険料が高額になるでしょう。
【等級】について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にして下さい。
自動車保険の等級制度とは?保険料の割増引率を徹底解説
③ 新規加入までの間の無保険期間が生まれる
自動車保険を強制解約になった場合、もし他の自動車保険を検討するとしても即日で加入することはできません。その間は実質、任意保険が無保険となります。
もしその間に事故を起こしてしまった場合は、その損害賠償額を全額自分で支払うことになります。
もしそれが人身事故だったりした場合、その金額は到底払うことが難しい高額な賠償額になることも有り得るでしょう。
④ 他社で契約する場合、強制解約経験を告知する義務がある
もし他の保険会社で自動車保険を契約する場合は、強制解約になったことが過去にある旨を伝える必要があります。
この情報は、保険会社間で共有されており、もし伝えず一時的に保険加入ができたとしても、後々判明すると再度強制解約になる可能性があります、
強制解約の経験がある人は、新規契約する場合は必ずその旨を担当者に伝えるようにしましょう。
ブラックリストから抜け出す方法
実際にブラックリストに載ってしまった人に向けて、どのようにすればブラックリストから抜け出すことができるのか、4つのステップに分けて一つずつ解説していきます。
ブラックリストの状況を正確に理解する
ここまでで説明した通り、ブラックリストの対象になる条件は下記のようにいくつかあります。
- 過去の保険料の未払い
- これまでの事故歴
- 強制解約経験、、、など
ブラックリスト入りした状態で新規で自動車保険を契約するためには、まずは理由を明確にすることが重要です。
適切な保険会社の選定
保険会社によってブラックリストとなる基準は様々です。
自分がこれまで契約していた自動車保険はブラックリストの対象になっていたとしても、別の保険会社では対象にならないというケースもあります。
各保険会社のブラックリストに対するポリシーを調べ、自分でも加入できる自動車保険を提供してる保険会社を見つけましょう。
申込書類の準備
ブラックリスト入りしているということは、保険会社側からすると契約すると不利になる項目があるということです。その中で用意した情報に漏れがあると信頼を失ってしまいます。
そうならないためにも、用意できる書類はできるだけ用意し、保険会社の信頼を得るようにしましょう。
保険会社担当との交渉
ブラックリストから脱出するためには保険会社の担当との交渉がとても重要なステップの一つとなります。
過去に未払いの経験があったとしても、その時の状態、今はどうなのか等を詳細に事実を話すことで契約することができる可能性が高まります。
聞かれた質問にはすべて誠実に答えるように心がけましょう。
ブラックリストに載らない健全な利用を
この記事では、自動車保険にブラックリストは存在するのか、対象となる条件の解説から、実際にブラックリストから抜け出す方法まで順を追って解説しました。
ブラックリストにまだ載っていない人はすぐに対策、もう載ってしまった人もこの記事の内容を踏まえて解決するために一つずつ行動していきましょう。