付加保険料率とは
付加保険料率とは、保険料率を構成する要素の1つです。
「純保険料率」と並んで自動車保険料を構成する要素であり、保険会社側の事務費や人件費などの経費を算出するものです。
自動車保険料には将来の保険金支払いに備えるだけではなく、保険会社の運営に関する費用も含まれています。
付加保険料率の役割とは
付加保険料率は、簡単に言えば「保険会社の事務・運営・人件費」のために算出されているものです。
自動車保険は将来の保険金請求に備える純保険料率と、保険会社の運営に関する付加保険料率の2つが重要な保険料算出の基礎となっており、2つ合わせて「保険料率」と呼びます。
付加保険料率は各保険会社が算出している
保険料率の1つ、純保険料率は損害保険料率算出機構が計算を行っていますが、付加保険料については各保険会社が算出を行っています。
各保険会社によって付加保険料率は大きく異なります。特に保険料の違いを生んでいるのは、「代理店手数料の有無」です。
代理店手数料とは、自動車保険など保険を販売している代理店に対して、保険会社側が報酬として支払っているものです。
自動車保険の販売は、ネット型(ダイレクト型)損保と、代理店型損保に分類できます。
ネット型(ダイレクト型)損保の方が代理店型損保よりも自動車保険料は安い傾向がありますが、代理店手数料が無いためです。
付加保険料率も、代理店手数料がある代理店型損保の方が高いと考えられます。
付加保険料率には、この他に広告や人件費、事務費全般などが含みます。
経営コストが付加保険料率を左右する
自動車保険料を決定づける要素には、契約する車両の車種や等級、運転者の年齢や範囲など、契約者の属性によって左右する部分も大きいですが、保険会社側の事情によって影響する付加保険料率も重要です。
付加保険料は各保険会社の個性が現れる部分であり、経営コストによって大きく左右されます。
人件費や代理店手数料などは各保険会社間によって大きく異なるため、経営努力をしている保険会社であればあるほど、契約者にとっては保険料面でのメリットが大きいと言えるでしょう。
しかし、付加保険料率はあくまでも自動車保険料の要素の1つに過ぎません。
ネット型(ダイレクト型)損保は、代理店手数料が無い分保険料は安い傾向にありますが、等級などによって保険料は異なります。
また、特約の内容なども各保険会社に寄って差異があるため、保険料だけで保険会社は選ばないことも大切です。
【等級】について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にして下さい。
自動車保険の等級制度による保険料への影響