「あなたの自動車保険、今何等級かご存知ですか?」
等級が1つ上がるだけで年間保険料が数千円〜数万円も変わることがあります。
しかし、「保険証券をなくしてしまった」「マイページのログイン方法がわからない」という方も多いのではないでしょうか。
本記事では、保険のプロが実際に使っている等級確認方法3選と、等級を活用した保険料削減テクニックを詳しく解説します。
この記事をまとめると
- 自動車保険の等級は保険料に直結している
- 等級を調べる方法は主に3つ容
- ノンフリート等級制度の基礎知識とフリート契約との違い
- 等級を引き継ぐ方法
- 等級以外に保険料を節約するポイント
【結論】自動車保険の等級を調べる3つの方法
自動車保険の保険料を大きく左右する等級の調べ方は、主に3つの方法があります。
まず、結論から言うと…
- 保険契約の証券を確認
- 契約先自動車保険のマイページを確認
- 代理店に問い合わせる
以上の3つの方法が挙げられます。
この章でそれぞれの方法について詳細を解説します。
【等級】について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にして下さい。
自動車保険の等級制度とは?保険料の割増引率を徹底解説
保険証券で契約者の等級を確認
自動車保険を契約すると「保険証券」が発行されることがあります。
保険証券には自動車保険の契約者証券番号や契約者氏名・住所・被保険者名や補償内容が掲載されており、本年度の等級も同様に掲載されています。
保険証券は契約の証明書として重要な書類です。
多くの方が車のダッシュボードに保管されていますが、最近はペーパーレス化が進み、紙の証券を発行しない保険会社が増えています。
証券不発行にすることで年間500円〜1,000円程度の割引が受けられることも多いため、環境にも家計にも優しい選択と言えるでしょう。
ただし、自動車保険の証券はダイレクト損保・代理店損保問わず、ペーパーレス化・e証券化が進んでおり、紙で発行しない契約が多くなっています。
証券不発行契約にすると自動車保険料が割引になることも多いためです。
お手元に証券がない場合は、次の項で紹介するマイページを確認することで等級の確認ができます。
もしも証券を紛失している場合は、ご契約証明書(付保証明書)の発行で確認することも可能です。
ご契約証明書は保険会社に直接依頼したり、自身のマイページから発行できます。
参考URL:楽天損保 ご契約証明書(自動車保険)
保険会社マイページで等級チェック
多くの保険会社は、契約者向けに専用の「マイページ」を提供しています。
マイページとは、インターネットを通じて24時間いつでもアクセスでき、契約内容や事故報告などを行える便利なサイトです。等級も確認できます。
自分の契約の等級を確認するためには、ログイン後に「契約内容確認」などの項目を選択しましょう。
マイページでの確認なら証券が手元になくても、等級が時間を気にせずすぐに確認できます。
例えば、すぐに見積もりを取得するために等級を確認したい場合、自宅や外出先でスマホからマイページにアクセスすれば、速やかに自分の等級や契約内容を確認できます。
もし、マイページにアクセスする際にログイン情報を忘れてしまったり、操作方法がわからない場合は、各保険会社が提供するサポートページやFAQを参照することも可能です。
代理店に電話で等級問い合わせ
代理店を経由して自動車保険を契約している場合、契約先代理店に直接連絡し、等級を問い合わせる方法もあります。
担当者に自分の情報を伝えれば、すぐに等級を調べてくれます。電話での確認は即答が期待できるので、急いでいる場合に便利です。
ただし、マイページのように24時間対応は望めないことが多いためご注意ください。
ノンフリート等級制度とは?基礎知識
一般的な自動車保険の等級は「ノンフリート等級制度」が導入されており、1~20等級の間で設定されます。
自動車保険は強制保険の自賠責保険とは異なり、自己の有無や新規時などに応じて等級には個人差があり、保険料も等級や車種、年齢や補償内容に応じて異なります。
そこで、この章ではノンフリート等級制度について、基礎知識をわかりやすく解説します。
【ノンフリート等級】について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にして下さい。
ノンフリート等級別料率制度とはどんなしくみ?
等級制度のしくみと適用条件
ノンフリート等級制度とは、無事故で保険を継続した年数に応じて等級が上がるしくみです。
等級に応じて保険料の割引・割増が適用されます。事故を起こすと3等級(もしくは1等級)下がり、保険料が高くなります。
この制度は、ドライバーの安全運転を促進し、無事故のドライバーに優遇を与えることを目的としています。
適用条件は以下のとおりです。
『新規契約時』
新規で自動車保険に加入した場合、最初の等級は通常6等級からスタート
します。(6S、6Fなど加入時の条件によってアルファベットが付くことがあります)
6等級は過去の自動車保険契約に事故歴がない新規契約者に適用される等級です。
セカンドカー割引が適用されると7等級からスタートします。
『等級アップの条件』
ノンフリート等級制度では、無事故・無違反で1年間契約を継続すると等級が1つ上がり、保険料の割引が適用されます。
例えば、6等級で契約を開始し、無事故で1年を過ごすと次年度は7等級となり保険料が割引されます。
等級が上がるとその分割引率が上昇し、最大20等級まで上がっていきます。
20等級は最も割引率が高くなり、保険料も安くなります。
『事故後の等級ダウン』
事故を起こすと、等級がダウンします。
1回の事故で3等級(または1等級)のダウンが適用されます。
等級がダウンすると割引率・割増率も変わるため保険料がアップします。
なぜ6等級から加入する?
先述のとおり、ノンフリート等級制度は1~20等級ありますが、なぜ加入時の等級は6等級なのでしょうか。
新規契約者は事故を起こしやすい運転手かどうかわからないため、若干割引率が用意されている6等級から加入します。
一方、過去に事故歴がある場合は「デメリット等級」と呼ばれる1~5等級が適用されていた可能性があります。
デメリット等級は自動車保険に新たに加入する際にリセットできないため、新規契約時では6等級ではなく当時のデメリット等級で契約します。
デメリット等級では以下の様に割引率・割増率が設定されています。
- 1~3等級:事故率が高いため割増率が適用される
- 4~5等級:事故率が高いものの、割引率が適用される
特に1等級では大幅な割増率が課せられ、保険料負担が重くなります。また、保険会社によっては新規契約時に1~3等級のデメリット等級者の場合は契約引き受けについて制限を設けているため注意が必要です。
フリート契約との違い
自動車保険には「ノンフリート契約」の他に、「フリート契約」があります。
一般的な個人契約は「ノンフリート契約」であり、契約者が所有する車が9台以下の場合に適用され、車両1台ごとに等級が設定されます。
一方「フリート契約」は、所有する車が10台以上の場合に適用される契約で、1台ごとに等級が付くのではなく、所有車両全体の事故実績に応じて保険料が算出されます。
ノンフリート契約とフリート契約は選択制ではなく、10台を超えた時点で自動的にフリート契約へ移行します。
等級別の割引率・割増率早見表
自動車保険の等級における割引率・割増率は事故の有無によって異なります。
過去に事故がある方は、同じ等級でも無事故の契約者と区別をするために、事故有係数期間の間は低い割引率が適用されるしくみです。
たとえば、20等級でも事故ありは51%と事故なしでは63%と異なっており、事故なしの方が保険料が安くなります。
(※ただし補償内容などによって保険料は変動します)
各等級における割引率・割増率は以下です。
| 等級 | 無事故割引 割増率(事故なし) | 無事故割引 割増率(事故あり) | 備考 |
| 1等級 | +108% | +108% | 最も低い等級 |
| 2等級 | +63% | +63% | |
| 3等級 | +38% | +38% | |
| 4等級 | +7% | +7% | |
| 5等級 | -2% | -2% | 5等級以降は割引率が適用 |
| 6等級 | -13% | -13% | 新規契約は6等級 |
| 7等級 | -27% | -14% | セカンドカー割引 |
| 8等級 | -38% | -15% | |
| 9等級 | -44% | -18% | |
| 10等級 | -46% | -19% | |
| 11等級 | -48% | -20% | |
| 12等級 | -50% | -22% | |
| 13等級 | -51% | -24% | |
| 14等級 | -52% | -25% | |
| 15等級 | -53% | -28% | |
| 16等級 | -54% | -32% | |
| 17等級 | -55% | -44% | |
| 18等級 | -56% | -46% | |
| 19等級 | -57% | -50% | |
| 20等級 | -63% | -51% |
参考URL:一般社団法人 日本損害保険協会
問23 自動車保険の「等級」について教えてください 【等級別割増引率例】
事故有係数期間とは
自動車保険で事故を起こすと、等級が下がるだけでなく「事故有係数期間」が適用されます。
これは事故歴のある契約者に対して、一定の年数割高な保険料を課すしくみ(保険料の割引率が小さくなる)です。
- 3等級ダウン事故の場合は事故有の割引率が次年度契約から3年間適用されます。
- 1等級ダウン事故の場合は事故有の割引率が次年度契約から1年間適用されます。
事故有係数期間は1事故単位でカウントされ、最大で6年間積算されます。
事故で等級ダウン時の保険料への影響とは
事故が起きた場合、ご自身が加入している自動車保険から保険金の支払いを受けると、翌年に等級がダウンすることになります。
つまり、現在20等級で事故が発生したら、本年度の契約ではなく次年度に3等級もしくは1等級ダウンします。
では、等級がダウンすると保険料にはどのような影響が発生するでしょうか。
無事故継続時の割引がなくなる
無事故を続けると、毎年1等級ずつ上がり保険料は着実に安くなりますが、事故の翌年度は等級がダウンするため等級における割引率が変動することは、すでにご説明しました。
さらに注意すべきは「無事故割引」の適用が受けられなくなる点です。
例として、アクサダイレクトでは前年契約に3等級ダウン事故・1等級ダウン事故のいずれも発生していないなどの条件をクリアしていると、等級ダウン事故の契約者よりも「2,000円」保険料が安くなる割引を用意しています。
事故が発生するとこうしたお得な割引も受けられなくなり、保険料が上がってしまうのです。
参考URL:アクサダイレクト
自動車保険の無事故割引
1等級ダウンでも保険料は変動してしまう
事故の発生は翌年に3等級ダウンするイメージが強いですが、事故内容によっては1等級のみダウンすることがあります。
代表的な1等級ダウン事故の例は以下のとおりです。
- 飛び石によるフロントガラス交換
- 台風・洪水・落雷など自然災害での損害
- 盗難やいたずら など
1等級ダウン事故は3等級ダウンに比べれば影響は軽微ですが、それでも翌年の保険料は変動します。
たとえば、15等級(-53%割引)で契約していた方が、飛び石によるガラス交換で車両保険を使用すると、翌年は14等級(-25%割引、事故有)へダウンします。
この場合、等級はわずか1等級ダウンするだけですが、年間の保険料が5千円〜1万円程度増える可能性があります。
「ちょっとした修理だから保険を使ってしまおう」と安易に考えると、翌年以降の保険料でかえって損をするケースもあるのです。
3等級ダウン事故による料金増加
事故の翌年に3等級ダウンすると、割引率も大きく変化します。
例:15等級(-53%割引) → 12等級(-22%割引・事故有)
この場合、年間で数万円単位の増額になる可能性があります。
さらに事故有係数期間が続くため、事故件数によりますが3~6年にわたり高い保険料が続きます。
ノーカウント事故の場合はどうなる?
事故が起きると等級がダウンするとは限らず、等級に影響しない「ノーカウント事故」もあります。
人身傷害保険のみの支払いや、個人賠償責任保険からなど、保険会社が「等級を下げなくてもよい」と判断する場合に適用されます。
また、ロードアシスタンスの利用や弁護士費用特約、ファミリーバイク特約など、保険会社からの支払いを受けても、等級には影響しない特約もあります。
ノーカウント事故は等級が下がらないだけではなく、無事故割引の適用も可能です。
等級を調べたら|他社への引き継ぎ方法とは
ノンフリート等級は、自動車保険の契約を他社へ切り替える際にも共有する必要がある情報です。
例として、現在18等級で翌年度他社へ切り替える場合は19等級として申告する必要があります。
ご自身の等級を調べた上で、他社へ引き継ぐ場合の手順はどのように行うのでしょうか。
ここでは、等級の引き継ぎ方法と事故有係数の扱いについて詳しく解説します。
保険会社間での等級を引き継ぐ方法
現在の加入先保険会社から、次契約時に他社へと変更する場合、たとえ他社であっても一部の共済を除き引き継ぐことが可能です。(※)等級の情報はご自身で契約時に申告します。
等級は各保険会社間で情報を共有しており、誤りがあれば修正することになります。
ただし、等級の引継ぎは、次年度契約時のタイミングがおすすめです。
保険期間途中での他社への切り替えは、現在の等級のまま新たな1年間の契約となるため、等級アップのタイミングが通常よりも遅くなります。
また、保険契約を切り替える際には、次の保険始期日が前年度の満期日から「8日以上」空いてしまうと等級が引き継げなくなります。
デメリット等級の場合は8日以上たってもリセットされませんので、そのまま引き継ぎます。
契約を切り替える前に、確認が必要です。
家族間で等級を引き継ぐメリット
ノンフリート等級は契約者本人だけでなく、家族間でも引き継ぐことも可能です。
例として、親が長年無事故を継続して15等級まで到達している場合、免許を取得した子どもが新しく車を契約する際、6等級からではなく親の15等級を引き継ぐことができます。
運転年齢が若く、新規契約の等級では保険料が10万円以上に達することも多いため、親族の等級を賢く利用しましょう。
ただし、引き継ぐ際には家族間であっても一定の要件が設定されています。
等級を引き継げるのは、以下の要件をクリアしているご家族です。
- 契約者の配偶者(同居・別居を問わず)
- 契約者の同居親族
- 契約者の配偶者の同居親族
ただし、配偶者以外の親族(例:子ども、親など)は、同居している場合に限り等級を引き継ぐことができます。
別居している場合は引き継ぎが認められません。進学や就職をきっかけに別居が予定されている場合、あらかじめ等級を引き継いだ上で別居する必要があります。
【家族間の等級引き継ぎ】について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にして下さい。
自動車保険の等級は引き継げる?引き継ぐときのポイントと注意点
車買い替え時には等級はどうなる?
車を買い替えた際も、等級は原則として同等級を引き継ぎます。
手続きは非常に簡単で、保険会社に車両入替の手続きを行うだけです。
- これまで乗っていた車:15等級・事故有なし
- 新しい車を購入した場合:15等級をそのまま適用可能
なお、車両入替をせずに新規契約をしてしまうと、等級を引き継げず6等級スタートになることがあるため注意が必要です。
車両保険の補償内容や保険料もこのタイミングで見直すことができるため、無駄な出費を抑えるチャンスでもあります。
車両入替前に事故が起きていた場合、保険期間の途中で等級がダウンするのではなく、次年度の契約時にダウンします。
保険見直しで家計費削減|特約や割引を見極めよう
自動車保険の保険料は等級だけではなく、運転者の年齢や車種などさまざまな要因が影響するため思わぬ高額の保険料に直面するおそれがあります。
家計に重い負担となってしまうおそれがあるため、保険料の見直しは定期的に行うことが大切です。
そこで、この章では自動車保険料に影響する特約や割引の見極め方を解説します。
通販型保険の割引に注目しよう
代理店を介さずネットで契約するダイレクト型保険は、保険料が安い傾向があります。
代理店型に比べて営業や人的コストが低いため、保険料そのものが安く設定されているためです。
ただし、保険の手続きは代理店側が行ってくれるものではないため、スマホなどからご自身で手続きをする必要があります。
例:同じ15等級・対人対物無制限の補償を比較した場合
- 代理店型:年間保険料 8万円
- 通販型:年間保険料 6万円
補償内容がほぼ同等でも、年間2万円の節約が可能です。
さらに、ダイレクト型保険ではインターネット割引や早期契約割引なども併用できる場合があり、家計に優しい契約が可能です。
一括見積もりで保険料を比較しよう
保険料を安く抑えるためには、複数の保険会社の見積もりを取得し、比較することが大切です。
年齢や車種の料率クラスなどの条件によって、保険料は毎年変動します。
見直しを進める際には、効率的に比較できるサイトも活用しましょう。
複数の保険会社に対して、1つずつ見積もりを取得しようとすると時間も労力もかかってしまいます。
そこで、一括で見積もりが取得できるサービスを利用することがおすすめです。
補償内容を入力すると、同条件の下で保険料の見積もりをすぐに取得できます。
(※保険会社によって補償内容に差が生じることはあります)
今までの自動車保険よりも安くしたい、補償内容は同じで、他社の自動車保険にも関心がある場合などで、こうしたサイトを利用すると比較がスムーズでしょう。
まとめ
自動車保険の等級は、自動車保険証券やマイページなどを利用することで、気軽に確認できます。
契約時などに欠かせないため、調べ方をしっかりと覚えておきましょう。
1年間の自動車保険契約の中で、無事故だった場合は翌年の契約時に1等級アップできます。
無事故は等級アップ以外にも、事故があった方よりも高い割引率や無事故割引なども適用できるため、保険料の節約効果も高いため、安全運転を心がけることが大切です。
また、自動車保険の保険料が気になる場合、等級は変えることができないため、一括見積もりサイトの利用で保険料を見直してみることもおすすめです。
ご自身に合った補償内容とお得な保険料を探して、充実のカーライフを送りましょう。
投稿者プロフィール
- 経歴:大手損害保険会社に勤務後、弁護士事務所で秘書として交通事故訴訟の調査に従事
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