テレビコマーシャルで「こくみん共済coop」の名前を聞いたことがある人は多いでしょう。
そのこくみん共済coopが用意している自動車向けの商品が「マイカー共済」、正式名称は自動車総合補償共済です。
一般的な自動車保険との違いは、主に6つです。
- 運営目的
- 費用の呼び方
- 加入条件
- 等級の上限
- 特約・ロードサービスの内容
- 運営元が破綻したときの保護
対人賠償・対物賠償・人身傷害といった基本の補償については、自動車保険と大きく変わるところはありません。
差が出るのは、掛け金の水準や、組合員になる必要があるかどうか、特約をどこまで細かく組めるかといった部分です。
混乱してしまうのは「全労済」「国民共済」「県民共済」「コープ共済」といった似た名前が入り混じっており、どれがどの団体の話なのか分かりにくいことです。
本記事では、マイカー共済と自動車保険の違いを比較しつつ、紛らわしい共済名の関係も公式情報をもとにまとめました。
自動車保険選びで押さえておきたい「損をしないポイント」も解説しますので、共済と保険のどちらがご自身に合うかを判断するためにお役立てください。
(本記事では「こくみん共済coop」を「こくみん共済」と表記します)
この記事のポイント
1自動車保険との違いは主に、運営目的/費用の呼び方/加入条件/等級の上限/特約・ロードサービス/破綻時の保護。
2対人・対物・人身傷害といった基本補償は大きく変わらず、差が出るのは掛け金の水準・組合員資格と出資金・特約の自由度。
3掛け金は割安な傾向で等級も22等級まで積める。
4「こくみん共済coop」「全労済」「国民共済」は同じ団体を指す一方、「県民共済(都道府県民共済)」は別団体。
【結論】自動車保険は共済と保険のどちらに加入すべき?
自動車保険には一般的な保険会社が販売している「自動車保険」と、共済が販売している「自動車共済」の2種類があります。保険会社の自動車保険は、保険業法にもとづいて損害保険会社が提供する商品です。一方、こくみん共済などの自動車共済は、組合員どうしの助け合いを目的とした共済制度として運営されています。
いずれも任意保険として販売されており、強制保険である自賠責保険とは異なり広い範囲の補償を用意しています。先に結論を言えば、掛け金を最優先するなら共済、特約を細かく組みたい・複数社を比較したいなら自動車保険が向いています。理由を理解するために、まずは共済のしくみから見ていきます。
自動車保険と自動車共済の違い
自動車共済(こくみん共済など)と自動車保険は、運営目的や費用の呼び方から違っています。まずは一覧で確認してください。
| 項目 | 自動車共済(こくみん共済、JA共済など) | 自動車保険(損害保険会社) |
|---|---|---|
| 運営目的 | 非営利であり、組合員間の助け合いが目的 | 営利目的 |
| 運営が準拠する法律など | 消費生活協同組合法や農業協同組合法(JA共済)など、共済によって異なる | 保険業法(金融庁が監督) |
| 費用の名称 | 掛け金(支払う費用)/共済金(受け取るお金) | 保険料(支払う費用)/保険金(受け取るお金) |
| 契約者の立場 | 組合員(出資金が必要) | 契約者(出資金は不要) |
| 剰余金の扱い | 割戻金として組合員に還元される場合がある | 保険会社の収益として扱われるのが一般的(共済のような割戻金制度とは異なる) |
| 等級の上限 | 22等級(※こくみん共済の場合) | 20等級が一般的 |
| 向いている人 | 掛け金重視・高等級・シンプルな補償を求める人 | 特約を細かく選びたい人・複数社を比較したい人 |
表のなかでも軸になるのは運営目的です。共済は加入者どうしの助け合いを前提に、非営利で運営されています。
補償内容と掛け金の違い
自動車共済と自動車保険における補償内容と掛け金(保険料)の違いを具体的に比較します。特に掛け金には大きな違いがあるため注意が必要です。
■1. 補償内容の違い
基本的な補償(対人賠償、対物賠償、人身傷害など)について、共済と保険のいずれも必要な補償を網羅しており、事故時の損害を広く補償するという点で大きな違いはありません。いずれも自賠責保険にはない補償部分をカバーしてくれます。しかし、一部の共済は一般的な自動車保険よりも特約種類が少ない場合があります。
■2. 掛け金(保険料)の仕組みと違い
共済は先に触れたように保険料や保険金が一般的な自動車保険とは異なります。
① 掛け金(共済)
自動車保険の保険料のことです。等級が高かったり、運転者の年齢や免許証の色などで保険料が安くなる点は自動車保険と同じですが、広告が少なかったり、組合員向けの加入活動が中心だったりと非営利組織である分、掛け金は「安い」傾向があります。
② 剰余金還元
非営利運営のため、共済運営の決算で剰余金が発生した場合、割戻金として組合員に還元されるしくみがあり、実質的な掛け金負担がさらに安くなる可能性があります。
掛け金をとにかく抑えたいという条件だけなら、共済に分があります。ただし、選ぶ基準は保険料だけではありません。
損しない選び方3ステップ
自動車保険を選ぶときは、次の3つのステップを踏むのがおすすめです。
- 自身の年齢や車両、免許証の色、年間走行予定等の条件に適した補償内容を比較する
- 保険料を比較する
- 保険会社と共済のサポート体制を確認する
保険料の数字だけを並べて比べると、ご自身の状況に合わせた適正な補償が漏れてしまうおそれがあります。付けておきたい補償を洗い出すところから始めてください。
共済は保険料が安い傾向にあるとはいえ、一般的な自動車保険でもダイレクト型(インターネットでの加入)を選べば安く収まるケースは珍しくありません。共済だけに絞り込まず、両方の見積もりを並べてみましょう。
見落としやすいのがロードサービスなどの付属サービスです。各保険会社・共済で内容に差があり、「もしも」のトラブルを支えてくれる部分ですから、ここも忘れずに比べておきたいところです。
こくみん共済・全労済・国民共済…紛らわしい共済名の整理
共済の自動車保険を調べていると、「全労済 自動車保険」「国民共済 自動車保険」「コープ共済 自動車保険」「県民共済 自動車保険」といった呼び方が次々に出てきます。ややこしいのは、同じ団体を別の名前で呼んでいるだけのケースと、まったく別の団体のケースが入り混じっている点です。先に関係を整理しておきましょう。
こくみん共済coop・全労済・国民共済は同じ団体を指す
「こくみん共済coop」と「全労済」は、名前が違うだけで同じ団体です。公式サイトによると、正式名称は「全国労働者共済生活協同組合連合会」で、その略称が「全労済」。2019年6月から新しい愛称として「こくみん共済coop」が使われるようになりました。
公式には「正式名称や組織は変わらない」「他の組織との合併によるものでもない」と説明されており、既存の契約内容にも変更はないとされています。愛称の変更後も、当面は「全労済」と「こくみん共済coop」が併用される案内になっています。
まぎらわしいのは「こくみん共済」という言葉です。もともとは同会が扱う保障商品の名前で、公式サイトにも「こくみん共済」「こくみん共済あっと」という商品が並んでいます。団体名としての「こくみん共済coop」と、商品名としての「こくみん共済」が並走している状態です。
検索でよく見かける「国民共済」という漢字表記は、公式には団体名も商品名も確認できません。ひらがなの「こくみん共済」を漢字に置き換えた通称、と理解しておくのが実態に近いでしょう。
| 呼び方 | 位置づけ |
|---|---|
| 全国労働者共済生活協同組合連合会 | 正式名称 |
| 全労済 | 略称。2019年6月の愛称変更後も引き続き使われている |
| こくみん共済coop | 2019年6月から使われている愛称(団体の呼び名) |
| こくみん共済 | 同会が扱う保障商品の名前 |
| 国民共済 | ひらがなの「こくみん共済」を漢字にした通称。公式表記ではない |
| マイカー共済 | 同会の自動車共済の商品名。正式名称は「自動車総合補償共済」 |
「全労済の自動車保険」を探していても「国民共済の自動車保険」を探していても、たどり着く商品は同じ「マイカー共済(自動車総合補償共済)」です。呼び名の違いで別の商品を探し回る必要はありません。
県民共済・都民共済はこくみん共済とは別団体
「県民共済」「都民共済」になると、話が変わります。運営しているのはこくみん共済coopとは別の団体です。全国生活協同組合連合会(全国生協連)が厚生労働省から認可を受けた保障制度を、各都道府県の会員生協が業務委託を受けて実施する形をとっています。
呼称は地域によって異なり、公式サイトでは以下のように使い分けられています。
| 地域 | 呼称 |
|---|---|
| ほとんどの県 | 県民共済 |
| 東京都 | 都民共済 |
| 北海道 | 道民共済 |
| 大阪府・京都府 | 府民共済 |
| 神奈川県 | 全国共済 |
神奈川県だけ「全国共済」という名前になっているのは、名称の重複を避けるためです。この5つの呼び方はすべて全国生協連の同じ制度を指しており、まとめて「都道府県民共済」と呼ばれます。
注意したいのは商品の中身です。全国生協連の公式サイトで案内されているのは生命共済(こども型・総合保障型・熟年型)と新型火災共済で、自動車共済の取り扱いは記載が確認できません。つまり「県民共済で自動車保険に入りたい」という場合、実際の検討先はこくみん共済coopのマイカー共済やJA共済など、別の共済になります。お住まいの地域の共済に取り扱いがあるかどうか、話を進める前に確かめておいてください。
コープ共済の自動車保険はこくみん共済coopが引き受けている
「コープ共済 自動車保険」も混同されやすい組み合わせです。CO・OP共済を運営しているのは日本コープ共済生活協同組合連合会(コープ共済連)ですが、マイカー共済はコープ共済連の自社商品ではありません。
コープ共済連の発表によると、こくみん共済coop<全労済>の「マイカー共済(自動車総合補償共済)」を受託商品として取り扱い始めたのは2021年11月1日です。商品ラインナップのページも、マイカー共済の項目からこくみん共済coopのページへ移動する構成になっています。契約を引き受けているのは全国労働者共済生活協同組合連合会(こくみん共済coop)だと明記されています。
「コープ共済の自動車保険」の中身は、こくみん共済のマイカー共済そのものということです。違うのは加入の窓口が生協になる点と、生協組合員向けの団体割引が用意されている点です。
なお、生協によってはマイカー共済を取り扱っていない場合もあります。組合員資格を証明する書類も必要になるため、利用したい生協の取り扱い状況をあらかじめ調べておくと手続きがスムーズです。
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自動車共済の注意点!知っておきたい共済の種類や加入条件
自動車共済のメリットは、なんといっても掛け金の安さです。ただ、共済独自のしくみや加入条件があるため、そこを知らずに申し込むと戸惑うことになります。
たとえば加入時に出資金が必要な場合があり、そもそも組合員という立場になることが前提です。共済の種類ごとの違いと加入条件を、順に見ていきましょう。
組合員になる必要がある
自動車共済に加入するためには、まず共済を運営する組織の組合員になる必要があります。
- JA共済なら農協の組合員
- こくみん共済coop<全労済>なら、居住地または勤務地の共済生協で出資金を支払えば組合員になれる
- JP共済なら日本郵政グループの組合員 など
「全労済」という名前から労働組合に入っていないと申し込めないと思われがちですが、そうではありません。こくみん共済coopの場合は出資金を払い込み、お住まいの地域か勤務先の地域の共済生協の組合員になることで、マイカー共済をはじめとした各種共済制度を利用できます。
加入時には出資金(多くは1,000円前後、共済によっては数千円程度)が必要な場合があり、組合員としての資格を得ることで共済への加入が可能になります。一部の共済は特定企業で働く方向けの共済として運営されているため、一般の方々が加入できない場合もあります。
自動車共済を扱う共済団体の種類
国内には数多くの共済があり、自動車共済を扱っている組合もひとつではありません。ただし、共済という名前がついていても自動車の補償まで自前で用意しているとは限りません。主なものを整理しました。
| 共済名 | 運営母体 | 主な対象 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| JA共済 | 全国共済農業協同組合連合会 | 農業従事者・一般の方 | 地域密着型。自動車共済を自前で扱う。 |
| こくみん共済coop(全労済) | 全国労働者共済生活協同組合連合会 | 勤労者・一般家庭 | 自動車共済「マイカー共済」を自前で扱う。誰でも加入しやすい。 |
| CO・OP共済 | 日本コープ共済生活協同組合連合会(コープ共済連) | 生協組合員 | 自動車共済はこくみん共済coopのマイカー共済を受託して取り扱う(自社商品ではない)。 |
| 都民共済・県民共済・道民共済(都道府県民共済) | 全国生活協同組合連合会・各地域の生活協同組合 | その都道府県の居住者 | 生命共済・新型火災共済が中心。自動車共済の取り扱いは公式サイトで確認できない。 |
| JP共済 | 日本郵政グループ | 郵政グループ職員・OB | 職域限定の共済。職員向けに手厚い補償制度を持つ。 |
| 自動車総合共済MAP(日火連) | 全日本火災共済協同組合連合会 | 中小企業経営者・従業員 | 事業用自動車向けの共済もあり、法人加入が多い。 |
| 教職員共済(全教共済・都教共済など) | 教職員組合系の各共済 | 教員・教育関係者 | 教員向け。掛け金が抑えられている。 |
こくみん共済のように誰でも加入できるものもあれば、職域限定のものもあります。名前があまり知られていない自動車共済も、実は数多く存在します。職域限定の共済は給与から掛け金が引かれるケースが多く、加入手続きも職場で済ませる形が一般的です。表のとおり、都道府県民共済のように自動車共済そのものを扱っていない共済もあるため、共済名だけで加入可否を判断しないよう注意してください。
全国的に知られている共済としては、こくみん共済coop、JA共済、CO・OP共済、都道府県民共済などが挙げられます。
加入条件と必要な出資金
自動車共済に加入するための最も大きな条件は、共済団体の「組合員」になることです。組合員資格の取得は出資金を支払えば会員になれるものもあれば、特定の企業や職域などで働いている組合員でなければ加入できない場合もあります。
- 一般の方でも加入しやすい共済(こくみん共済、JA共済など):職種や居住地に関わらず、出資金を支払えば誰でも組合員資格を取得でき、共済が扱う商品への加入が可能です。マイカー共済もこのタイプにあたります。
- 加入できる人が限られる共済(教職員共済、JP共済など):特定の職域(教員、郵政職員など)に属する人だけが組合員になれます。なお、都道府県民共済は職域ではなく居住地・勤務地を基準にした地域型ですが、そもそも自動車共済の取り扱いが確認できないため、自動車の補償を探す際の検討先にはなりにくいです。
加入時に必要となる出資金は、自動車保険の保険料とは分けて考えてください。あくまでも共済団体に組合員として参加するための資金であり、団体の運営資本の一部になるお金です。金額はおおむね1,000円前後で、負担としては小さいものです。
等級引継ぎの注意点
自動車共済と自動車保険の等級制度は、基本的な仕組み(6等級から始まり、1事故につき3等級もしくは1等級ダウンする点)は共通しており、等級を継承することも可能です。ただし上限等級には差があり、自動車保険は20等級までが一般的なのに対し、こくみん共済のマイカー共済は22等級まで用意されています。
- 前年度自動車保険→今年度は自動車共済:等級は引継ぎできる
- 前年度自動車共済→今年度別の自動車共済:等級は引継ぎできる
しかし、契約を切り替える際には注意すべき点があります。等級の引き継ぎは契約が途切れることなく継続する必要があり、また契約の満期日から7日間以内の手続きが必要です。有効期限を超えてしまうと、次年度契約は新規契約の6等級から再スタート(リセット)となってしまいます。中断証明書がある場合は証明書の期限内であれば等級を継承できます。
なお、21等級・22等級から自動車保険へ切り替える場合は、上限の20等級として引き継がれます。
- 自動車共済で21等級や22等級の方→自動車保険の新規契約は20等級
デメリット等級についても自動車保険と自動車共済の間で継承されるため、リセットされることはありません。
一部の共済は等級継承ができない
教職員共済、自治労共済やトラック共済など、特定の共済によっては他の自動車保険との等級継承ができません。例として、東京海上ダイレクトでは教職員共済や全労済協会(全国勤労者福祉・共済振興協会)などを継承対象外としています。
事故あり係数適用期間の引き継ぎ
事故を起こして等級が下がった場合、「事故あり係数適用期間」も共済と保険の間で引き継がれます。この期間中は同じ等級であっても、事故なし契約者よりも高い保険料が適用されるためご注意ください。
次年度の契約時に事故の有無や等級の申告ミスがあった場合は、情報が各社間で共有されているため修正を求められます。(契約期間中に異動手続きをするよう求められます)
虚偽の申告は保険契約の解除となるおそれがあるため、正しい事故件数や等級を申告しましょう。
等級制度|こくみん共済における最大22等級・65%割引のしくみ
こくみん共済における等級制度は自動車保険の等級制度とは異なる特徴があります。等級制度とは、無事故で安全運転を続けた契約者に対して保険料の割引率を高くするしくみです。
こくみん共済では6~22等級を割引ありとしており、他社の6~20等級のしくみより等級の数が多く用意されています。ただし割増(デメリット等級)の範囲は共済・保険会社で異なり、こくみん共済は1~5等級、保険会社の多くは1~4等級が割増の対象です。
等級の多さが実際にどれだけ得になるのかは、割引率の数字を並べると見えてきます。
【等級】について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。自動車保険の等級とは?初心者でも分かりやすく解説
こくみん共済の等級制度と割引率
こくみん共済と一般的な自動車保険で、等級と割引率を並べてみます。
| 項目 | 自動車共済(こくみん共済) | 自動車保険(保険会社) |
|---|---|---|
| 最大等級 | 22等級 | 20等級 |
| 割引率 | 65%程度まで割引 | 63%程度まで割引(保険会社により異なる) |
こくみん共済が扱う自動車共済「マイカー共済」の等級は最大22等級まであります。割引率は最大で65%としており、20等級・63%程度が上限の保険会社と比べると、一見するとその他の自動車保険よりも高い割引率が用意されているように見えます。
しかし、21等級や22等級の割引率は各保険会社の20等級とほぼ同率であるケースが多く、等級継承時の割引率に大きく影響するものではありません。例として、こくみん共済の等級割引率とソニー損保の割引率を比較します。
■こくみん共済とソニー損保 等級割引比較表(事故なし)
| 等級 | こくみん共済(最大22等級) | ソニー損保(最大20等級) |
|---|---|---|
| 1等級 | 割増率 +82~135% | 割増率 +108% |
| 2等級 | 割増率 +63% | 割増率 +63% |
| 3等級 | 割増率 +53% | 割増率 +38% |
| 4等級 | 割増率 +27% | 割増率 +7% |
| 5等級 | 割増率 +8% | -2% |
| 6等級(新規) | -9% | -13% |
| 7等級 | -27% | -27% |
| 8等級 | -33% | -38% |
| 9等級 | -44% | -44% |
| 10等級 | -46% | -46% |
| 11等級 | -49% | -48% |
| 12等級 | -50% | -50% |
| 13等級 | -51% | -51% |
| 14等級 | -52% | -52% |
| 15等級 | -53% | -53% |
| 16等級 | -54% | -54% |
| 17等級 | -56% | -55% |
| 18等級 | -57% | -56% |
| 19等級 | -59% | -57% |
| 20等級 | -63% | -63% |
| 21等級 | -63% | — |
| 22等級 | -65% | — |
表を見ると、6~20等級はほぼ横並びです。差が出るのはデメリット等級側で、こくみん共済は1等級に割増率の幅があり、3等級・4等級ではソニー損保より割増率が10ポイント以上高くなっています。5等級の時点でも、こくみん共済はまだ割増(+8%)ですが、ソニー損保はすでに割引(-2%)です。低い等級のうちは共済のほうが高くつく可能性があるため、加入前に自分の等級の欄を見比べておくことをおすすめします。
補償内容を徹底比較|事故時の損害賠償は?
自動車共済と自動車保険は、事故時の損害賠償という必要な補償において大きな違いはありません。どちらもケガ・死亡時といった人への補償と車両への補償の両方を備えており、対人・対物、人身傷害について保険金額への制約がない「無制限」を選択することも可能です。
基本的な補償内容の違いがないため、加入を検討する際は事故対応のサービス体制、特約の有無といった点に焦点を当てることが必要です。
車両損害・特約の違いをチェック
基本補償はほぼ横並びです。ただ、ご自身の車両の損害をカバーする車両補償や、特定のリスクに備える特約になると、共済と保険会社で若干の差が出てきます。
① 車両補償(車両保険)
自動車保険の車両保険は一般と呼ばれる広範囲の補償や車対車限定補償など、補償範囲の選択肢が広く、免責金額(自己負担額)も細かく設定できます。所有している車両の初度登録や状態などに合わせて、時価額を超えない範囲でカスタマイズすることが可能です。
こくみん共済も車両損害補償を用意しており、3つの加入タイプから補償範囲を選べます。自己負担額(免責金額)は5万円もしくは10万円です。ここは各保険会社と差が出る部分です。
車両補償をいくらで設定するか、免責金額をどう考えるかで迷ったときは、以下の記事も参考にしてください。車両保険金額とは?いくらがいいの?
② 特約(各種付帯サービス)
自動車保険には弁護士費用特約や代車費用特約、ロードサービスなど、非常に多岐にわたる特約があり、契約者の必要に応じて手厚い補償内容を構築できます。自転車やバイクを補償できる特約もあります。
こくみん共済の場合もほぼ同じような特約が用意されていますが、個人賠償特約はありません。(ただし、自転車の賠償を補償する自転車賠償責任補償特約は用意あり)基本的な特約は備えていますが、ニッチなリスクに対応する特約の種類や、ロードサービスの内容は保険会社に比べて簡素です。
特約のなかでも使いどころが分かりにくいのが弁護士費用特約です。事故以外でも役立つ場面があるため、必要かどうか判断したい方は以下の記事をご覧ください。自動車保険の弁護士特約とは?事故以外での利用法!
こくみん共済のメリットと注意すべきデメリット
こくみん共済が販売する「マイカー共済」の一番の魅力は、掛け金の割安さです。非営利の相互扶助を目的としているぶん、補償内容はその他の自動車保険と比べても十分に用意されており、事故に備えながらコストを抑えられます。
実際に加入している人からの声も踏まえ、メリットと注意点を順に紹介します。
メリット・誰でも加入できる
こくみん共済は、加入にあたり特定の職業や組合員の紹介は必要なく、居住地または勤務地の共済生協で出資金を払い込めば組合員資格を得られます。その他の共済よりも加入しやすく、まずは自動車共済に入ってみたいというニーズを満たしてくれます。
ときどき自動車保険の契約を見直したい方にも向いています。出資金を払えば、自動車以外の共済にも加入できます。
メリット・保険料(掛け金)が低く補償を確保できる
非営利の相互扶助を目的としているため、営利を目的とする保険会社と比較して、月払い・年払いともに保険料(掛け金)が割安に設定されています。特に等級が高い方や、必要な補償をシンプルにまとめたい方は、一般的な自動車保険より掛け金を抑えられる可能性があります。
デメリット・保険比較サイトで見積もりを取得できない
現在多くのダイレクト型自動車保険は、インターネットの保険比較サイトを通じて一括見積もりを取得し、簡単に保険料を比較検討できるようになっています。しかし、共済は保険業法に基づく保険ではないため、これらの保険比較サイトの多くでは掛け金の見積もりを取得できません。そのため、契約者は個別に共済団体に問い合わせる必要があり、比較検討をしにくいというデメリットがあります。
デメリット・運営元破綻時のセーフティネットがない
自動車保険を扱う保険会社が万が一破綻した場合、損害保険契約者保護機構によるセーフティネットがあり、契約者は一定の保険金支払いを受けることができます。一方、共済団体は保険業法の対象外であり、このような公的なセーフティネットの対象外です。共済運営元の団体が破綻した場合の共済金の保障については、事前にしっかりと調べておくことが大切です。
デメリット・カスタマイズ性が低い
掛け金は安い一方で、共済の補償内容はパッケージ化されていることが多く、自動車保険ほど細かなカスタマイズがききません。契約内容を微調整できないぶん、結果として掛け金が割高に感じられるケースもあります。
ここで挙げた3つのデメリットは、契約者の条件によって重さが変わります。どんな人が実際に損をしやすいのか、契約前に押さえておきたいリスクまで踏み込んで知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
要注意!マイカー共済で損する人の特徴と絶対知るべき契約リスク
こんな人にマイカー共済がおすすめ|加入前チェック
掛け金の安さは魅力でも、見積もりを取りにくいといった弱点もあるこくみん共済。加入前に確かめておきたいポイントを3つに絞って挙げます。
1.等級が高いなら共済はおすすめ
こくみん共済は22等級まで用意されています。そのため、事故リスクが低く高等級を積み上げてきたドライバーなら、1事故を起こしても他の自動車保険より高い等級を保てます。
- こくみん共済22等級時に1事故→翌年19等級
- 一般的な自動車保険で20等級時に1事故→翌年17等級
ただし、22等級まで積み上げられるからといって必ず安くなるわけではありません。前章の割引比較表で見たとおり、21等級・22等級の割引率は保険会社の20等級と近いケースが多く、実際の掛け金は年齢・車種・年間走行距離・付ける特約によっても変わります。加えて、事故を起こした翌年は事故あり係数適用期間に入るため、上の比較表(事故なし)の割引率がそのまま当てはまるわけでもありません。最終的には同じ補償条件で見積もりを並べて確かめることが大切です。
2.掛け金重視でシンプル補償を求める人向け
「対人・対物補償は無制限で十分。車両損害の補償はわかりやすい内容がよい」。こういう考え方の方には、共済のシンプルな契約がよく合います。細かなカスタマイズよりも、事故時の損害賠償という土台を押さえたうえで掛け金を抑える発想です。逆に、ご家族までカバーする特約を細かく組みたい場合は、一般的な自動車保険のほうが向いています。
3.すでに組合員になっている人
こくみん共済の組合員にすでに加入している人は、マイカー共済への加入手続きが非常にスムーズです。出資金の必要がなく、すでに利用している共済団体との契約を一元化できるため、管理の手間が省けるというメリットがあります。共済団体の提供する保障やサービス体制を信頼している場合は、自動車保険よりも共済を選ぶ大きな理由となります。
生協の組合員の方は、取り扱いのある生協の窓口を通じてマイカー共済に加入できる場合があります。組合員向けの団体割引が案内されているため、すでに生協を利用しているなら、取り扱い状況とあわせて見積もりを取る価値は十分にあります。
自動車共済の事故対応は大丈夫?
これまで自動車共済に加入したことがない方だと、「保険会社と比べてちゃんと補償してくれるのか」という点が気になるはずです。受付体制と事故対応の実際を見ていきます。
24時間365日の受付体制と基本機能に違いはない
自動車共済でも、事故発生時の電話受付や、自走不能な場合のレッカー搬送といったロードサービスは、保険会社と同じく24時間365日の対応体制が整えられています。
事故直後の初期対応や、損害賠償に向けた基本的な手続きの流れも、共済と保険会社で機能的な差はありません。
こくみん共済の事故対応の評判・サポート体制
こくみん共済も全国のネットワークを通じて、事故対応を迅速に進められる体制を築いています。事故相談窓口や提携修理工場網も展開しているため、加入者は場所を問わず事故直後からサポートを受けられます。公式サイトでも24時間365日対応の事故受付と、全国の指定整備工場のネットワークが案内されています。
示談交渉も、共済団体が契約者に代わって相手方と損害賠償の話を進めてくれます。(補償対象となる事故の場合に限る)
事故受付やロードサービスといった基本的な体制は、共済でもきちんと整えられているということです。ただし、ロードサービスの無料けん引距離や付帯サービスの範囲、担当者とのやり取りのしやすさは、保険会社・共済ごとに違います。「共済だから」とひとくくりにせず、加入前に具体的な内容を確認しておきましょう。
こくみん共済と自動車保険を比べる順番
前半で挙げた「損しない選び方3ステップ」を、共済と自動車保険を並べる前提で具体化すると次の流れになります。共済は保険比較サイトの一括見積もりに載らないため、順番を決めておくだけで手間がだいぶ軽くなります。
- まず、自分に必要な補償内容を洗い出す(対人・対物賠償、人身傷害、車両補償の範囲、付けたい特約など)
- その条件で一般的な自動車保険を複数社一括見積もりし、保険料の相場をつかむ
- 同じ条件で、こくみん共済のマイカー共済を個別に見積もる
- 掛け金だけでなく、特約・ロードサービス・事故対応・等級引継ぎまで並べて比べる
保険会社の相場を先に押さえておけば、共済の見積もりが手元に届いたときに「これは安いのか」をその場で判断できます。同じ条件で並べてはじめて、マイカー共済が自分に合っているかどうかが見えてきます。
まとめ|見積もり比較して納得して選ぼう
こくみん共済と一般の自動車保険は、営利か非営利かという運営の前提から違い、費用の呼び方や等級の数にも差があります。それでも、事故時の損害賠償という核の部分はどちらも手厚く、自賠責保険にはない車両保険などもしっかりカバーしてくれます。
名称についても、「こくみん共済coop」「全労済」「国民共済」は同じ団体を指し、コープ共済で扱われるマイカー共済も引受はこくみん共済coopです。一方で県民共済(都道府県民共済)は別団体で、公式サイトでは自動車共済の案内が確認できません。似た名前に惑わされず、どの団体のどの商品を検討しているのかを整理しておきましょう。
「次の自動車保険はどちらにしようかな」と迷っているなら、やることはひとつです。ご自身の運転条件(等級、年齢、マイカーの車種など)と必要な補償内容をはっきりさせたうえで、共済と複数の保険会社から見積もりを取り寄せて並べてみてください。
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こくみん共済と自動車保険に関するよくあるご質問
投稿者プロフィール
- 経歴:大手損害保険会社に勤務後、弁護士事務所で秘書として交通事故訴訟の調査に従事





