自損事故で警察を呼ばなかった場合の罰則と対処法|後日連絡は可能?

電柱にぶつかってしまったり、ハンドル操作を誤って側溝に車両が落ちてしまったりと、交通事故は常に相手方車両がいるものとは限りません。
このような「自損事故」の場合、事故の相手となる車両や人がいないため、警察を呼ばなくてもいいと考える人もいます。

しかし、後々になって運転者自身に身体の痛みが生じたり、思わぬ車両の損壊に自動車保険を利用するというケースは決して少なくありません。
そこで、本記事では自損事故に焦点を当てて、警察を呼ばないリスクや罰則、保険適用時の注意点を中心に詳しく解説します。

この記事をまとめると

  • 自損事故でも警察へ報告が必要な理由
  • 自損事故における罰則内容
  • 交通事故証明書の取得方法
  • 自損事故時の補償内容
  • 自損事故における車両保険の注意点

自損事故で警察を呼ばない場合のリスクとは

自損事故で警察を呼ばなかった場合、法的なリスクと保険上のリスクの2点に問題があります。

【法的リスク】罰則と行政処分

自損事故で警察を呼ばずに現場を立ち去った場合、当て逃げと認定される可能性があります。
「当て逃げ」とは、他人の物(車両に限らず建物など含む)にぶつけて損害を与えながら、適切な措置を取らずに現場から立ち去る行為を指します。

当て逃げが発覚すると、以下の罰則に処される可能性があります。

  • 「危険防止措置義務違反」として1年以下の懲役または10万円以下の罰金
  • 「報告義務違反」となり、3か月以下の懲役または5万円以下の罰金

上記の罰則に加え、行政処分として違反点数が加算されることになります。

  • 危険防止措置義務違反で5点
  • 報告義務違反で2点

あわせて7点が加算され、30日間の免許停止処分となります。

【保険上のリスク】事故証明書や修理費用が支払われない

警察に自損事故の報告をしなかった場合、自動車保険(任意保険)の補償が受けられなくなるおそれがあります。
警察に届けなければ保険金請求時に必要となる「交通事故証明書」が発行されないためです。事故証明書が発行されない場合、保険会社は保険金の支払いを拒否する可能性があります。
この点の詳細は後述します。

自身の車の修理費用や、運転者自身のケガの治療費(人身傷害保険や搭乗者傷害保険の適用)など、本来であれば自身に自動車保険でカバーできたはずの費用を全額自己負担することになってしまうため注意が必要です。

このように、法的・保険上のいずれの観点から見ても、たとえ自損事故であっても必ず警察への連絡を行うようにしましょう。

自損事故を起こすと前科はどうなる?

単独事故で警察へ通報したとしても、違反にならないため前科が付くことはありません。
しかし、飲酒運転やひき逃げ、無免許運転などのケースでは逮捕され、刑事処分となるおそれがあります。

逮捕だけでは前科となりませんが、起訴後は有罪となる可能性が高くなります。
特に夜間の単独事故は人を巻き込んでいるおそれがあるため、車両を停車し、周囲を確認の上で警察を呼びましょう。

自動車保険適用への影響とリスク

自損事故を起こした後に、報告を怠ってしまうと任意保険である自動車保険にはどのような影響があるでしょうか。
この章では保険金の支払いへの影響について詳しく解説します。

交通事故証明書が発行されない

交通事故に遭った際、その後の手続きや保険金の請求において欠かせない書類となるのが「交通事故証明書」です。

交通事故が発生した事実を公的に証明書で、警察が事故現場で作成する「実況見分調書」などに基づいて、交通事故がどのような状況で発生したかを客観的に記載した「公的に証明する書類」です。
自動車安全運転センター法の定めによって発行されており、全国にある自動車安全運転センターの所長が交通事故の事実を確認した上で証明書を発行しています。

交通事故証明書には事故の発生日時や発生場所はもちろんのこと、事故の当事者や事故類型(追突、接触など)も記載されます。
事故の実態を証明してくれるため、保険会社が保険金支払い時の審査に活用しています。また、保険会社や事故相手との訴訟時などにも証拠として活用されます。

交通事故証明書は警察に届出されていない交通事故の証明書は申請できません。また、申請対象者以外(申請者の代理人は可能)は申請できないため、報告を怠っていると証明書が発行できなくなります。

交通事故証明書の取得方法と期限にも注意

【取得方法】

申請できる人・交通事故の加害者
・交通事故の被害者
・交通事故証明書の交付を受けることについて、正当な利益がある人
(代理人申請の場合は申請者本人の委任状要)
申請方法窓口・郵送・インターネット申請可
請求用紙はセンター、もしくは警察署・交番や駐在所にあり
交付手数料1通当たり800円(非課税)
振込を利用する際は金融機関の手数料要

交通事故証明書の発行には期限があります。
人身事故については事故発生から5年、物件事故については事故発生から3年をそれぞれ経過したものについては発行されなくなるため注意が必要です。

交通事故の発生場所が別の都道府県であっても、最寄りの自動車安全運転センターでお申込みができます。(後日郵送で受領できます)

保険金請求ができない

警察に自損事故の報告をしなかった場合、自動車保険(任意保険)の補償が受けられなくなるおそれがあります。
上記のとおり、警察に届けなければ保険金請求時に必要となる「交通事故証明書」が発行されないためです。
事故証明証が発行されない場合、保険会社は事故の内容を客観的に示す資料が不足していることを理由に、保険金の支払いを拒否する可能性があります。

自己負担となる費用の詳細

自損事故で保険金が受け取れない場合、発生したすべての損害は自己負担が必要です。
特に以下の点は高額の支出が必要となるためご注意ください。

『① 車両や物損の修理費用』
車両保険が使えない場合、自身の車の修理費用や買い替え費用は全額自己負担となります。
ローンの残債があっても保険金が得られないため、買い替えがある場合は二重ローンとなるおそれがあります。

電柱や外壁などの損壊も自己負担となってしまうため高額の支出が予想されます。なお、車両保険は加入していないと補償は得られず、免責金額を設定しておりその範囲内での損害の場合も保険金の支払いはありません。

『② 治療費・休業損害・慰謝料』
運転者自身や同乗者がケガをした場合、人身傷害保険や搭乗者傷害保険が使えないと、治療費や入院費用、通院交通費などがすべて自己負担となります。
ただし、先に記載のとおり健康保険が利用できる場合は全額負担にはなりません。

飲酒運転など悪質な行為での自損事故は保険金の支払いを受けられなくなってしまうため、車両・物損・治療費や慰謝料などの高額の補償を背負ってしまいます。絶対にしないようにしましょう。

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飲酒運転は禁物!違反点数や罰則、運転免許はどうなるのか徹底解説!

自損事故における相手方の被害はどのように補償する?

自損事故では電柱や他者が暮らす住まいなどに車両をぶつけてしまう物損事故のケースもあります。
では、自損事故で物に損害を与えてしまった場合はどこから保険金が受けられるでしょうか。

対物賠償責任保険

対物賠償責任保険は、事故で相手方が所有する車両だけではなく、電柱や外壁などの破損に対しても保険金を支払うものです。
一般的に対物賠償責任保険は保険金額を「無制限」に設定することが多く、高額の賠償責任が発生しても保険金で補償を行うことが可能です。

対物賠償責任保険では補償できないケースもある

対物賠償責任保険はあくまでも他者が所有する物への補償のため、自宅の車庫や外壁などを破損させた場合は、自身の対物賠償責任保険から保険金を受け取ることはできません。

ただし、SBI損保の「自宅・車庫等修理費用補償特約」のように、一部の保険会社では別途の特約があれば補償が受けられる場合があります。
自損による自宅の破損は火災保険の補償が認められることもあるため、加入している自動車保険の特約や火災保険を必ず確認しましょう。

自損事故におけるご自身の被害はどのように補償する?

自損事故で相手方の車両や人がいない場合、ご自身が受けた損害についてはどこから補償が受けられるでしょうか。
自賠責保険と自動車保険に分けて解説します。

自賠責保険(強制保険)

強制保険である自賠責保険は、被害者(人のみ)の補償のみを行う保険です。
そのため、自賠責保険から受けられる自損事故時の補償は以下に限られます。

【自損事故を起こした車両の同乗者がけがをした場合のみ】

自動車保険(任意保険)

任意保険である「自動車保険」は補償内容を契約者自身でカスタムしているため、以下で紹介する補償のすべてが受けられるとは限りません。
請求時には契約内容の範囲を超えた補償は受けられないため注意しましょう。

  • 車両保険(ご自身の車両の修理、補償範囲に注意)
  • 人身傷害保険(ご自身や同乗者が死傷した場合)
  • 搭乗者傷害保険(ご自身や同乗者が死傷した場合)

交通事故による自己負担を軽減する他の制度

万が一、自損事故で任意保険が適用されない場合、治療が必要な場合の対処法はあるでしょうか。

健康保険の利用

事故による怪我の治療費については、健康保険を利用することができます。
交通事故の場合でも治療を受けることが可能です。ただし、健康保険を利用する際は、必ず医療機関に交通事故であることを伝え、第三者行為に該当しなくても傷病届を提出する必要があります。なお、飲酒運転など自身の過失が大きい場合や、労災に該当する自損事故では健康保険が使えません。

労災保険の利用

通勤中や業務中に自損事故を起こして負傷した場合、労働者災害補償保険(労災保険)の対象となる可能性があります。
労災が適用されれば、治療費や休業補償などが支給されます。ただし、プライベートな事故は対象外です。

確定申告による医療費控除

年間の医療費が高額になった場合、確定申告で医療費控除を受けることで、所得税や住民税の負担を軽減できる可能性があります。

これらの制度は、任意保険の代わりになるものではありませんが、万が一の際の経済的負担を少しでも軽減するための選択肢として知っておくと良いでしょう。

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【確定申告】について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にして下さい。
年末調整で自動車保険料は控除できる?節税のポイントを徹底解説!

自損事故の後日連絡は可能?

前述したように自損事故をその場では警察に連絡しなかった場合、保険請求時などにリスクがあります。
では後日警察へ連絡することはできるでしょうか。

結論から言うと、自損事故であっても、後日警察に連絡することは可能です。
そこで、この章では警察へ後日連絡する際に気になる期限や、伝えるべきポイントを解説します。

事故の後日に警察へ連絡することは可能

事故の後日であっても警察署に申し出ることで事故報告を受けてくれます。しかし、時間が経過するほど、以下のような問題が生じる可能性があります。

交通事故の報告は法律上「直ちに」と定められており、厳密な期限は明記されていません。しかし、これは「できるだけ早く」という意味であり、時間の経過とともに報告義務違反の指摘を受けやすくなる可能性があります。

一般的に事故発生から遅くとも数日以内には「事故現場を管轄する警察所」へ連絡することが望ましいでしょう。
期間が経過してしまうと警察が実況見分を行うことが困難になるだけでなく、事故の事実を証明するための証拠が不足し、事故証明書が発行されない可能性もあります。

警察に伝えるべきポイント

後日警察に事故を報告する際には、以下の情報をまとめた上で伝えることがおすすめです。

  • 事故の発生現場
  • 発生した時間
  • 事故時の状況
  • 車両の傷跡の位置 など

上記の情報は交通事故現場の実況見分調書作成時に聞かれる内容です。
後日に警察へ連絡する際にはまとめておきましょう。

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事故時は警察へ届出必須!自動車保険が役立つポイントとは?

時間経過による注意点

交通事故発生後に警察への報告を怠り、時間が経過してしまった場合、以下のようなリスクがあります。

事実関係がわからなくなる

時間が経過すると、事故当時の記憶が薄れたり、現場の状況が変わってしまったりなどの事情で、正確な事故状況を把握することが難しくなります。
目撃者も特定しにくくなり、交通事故証明書の作成も難しくなるおそれがあります。

証拠が失われる

ドライブレコーダーの映像が上書きされたり、監視カメラの映像が消去されたりするなど、事故の証拠が失われる可能性が高まります。

示談交渉が難しくなる

警察への報告を怠り、事故による損失を与えた被害者への謝罪が遅れると示談交渉が難しくなるおそれがあります。
示談交渉が難しい場合、被害届の提出により刑事事件化する可能性もあるため注意が必要です。

自損事故は慌てずに対処を!発生時の正しい対処法とは

自損事故を起こしてしまった際、警察を呼ぶこと以外にどのように対処すればよいかご存知でしょうか。
人身事故とは異なり、相手がいないため「どうすればいいかわからない」と慌ててしまうかもしれません。

そこで、この章では自損事故後の対処法を詳しく解説します。

負傷者確認と応急処置の方法

事故後は速やかに車両を停車させ、負傷者がいないかを確認しましょう。
同乗者がいる場合はもちろん、ご自身にも怪我がないか確認してください。

もし負傷者がいる場合は、安全な場所に移動させ、できる範囲で応急処置を行います。
救急車を呼ぶ必要がある場合は、すぐに119番通報してください。

二次被害防止を速やかに行う

事故現場は状況によっては後続車による追突など、さらなる事故(二次被害)に発展するおそれがあります。
被害の拡大を防ぐためにも、以下の対応を速やかに行いましょう。

  • ハザードランプの点灯
  • 停止表示板や発炎筒の設置(高速道路では設置が義務付けられています)
  • 車両の安全な場所への移動(可能な場合)

警察へ連絡

安全対策を講じたら、次に速やかに警察へ連絡します。110番で通報しましょう。
警察の到着後は、指示に従って免許証の提示などを行います。

保険会社へ連絡

警察への連絡と並行して、可能であればご自身が契約している保険会社に連絡しましょう。
事故状況を正確に伝え、今後の手続きについて指示を仰ぎます。
加入されている自動車保険によっては現場に警備会社から事故応援のスタッフが派遣されます。

また、自動車保険の多くには「ロードアシスタンス」と呼ばれるサービスが付帯されています。
無料・有料は保険会社によって異なりますが、事故によって車両が走行不能となった場合、ロードアシスタンスに依頼するとレッカーけん引や代車の手配、宿泊の手配などにも対応してくれます。

事故時に必要なサービスが用意されていますので、活用することがおすすめです。
日頃から車内やスマホに加入している自動車保険の加入情報を搭載しておき、必要時に連絡できるように用意しておきましょう。

運転者・同乗者の受診

事故後は速やかに病院を受診することをおすすめします。
事故直後は症状が出なくても、後からむち打ち症などの症状が現れることがあります。事故との因果関係を明確にするためにも、できるだけ早く医療機関を受診し、医師の診断を受けましょう。

痛みを我慢し治療が著しく遅れてしまうと、事故との因果関係が証明しにくくなり、自動車保険からの支払いが受けられなくなるおそれがあります。

自損事故で自動車保険を使うとどうなる?等級や保険料への影響

自損事故で自賠責保険・自動車保険から保険金の支払いを受けた場合は、その後の等級や保険料にはどのような影響が発生するでしょうか。

この章では保険金の支払いを受けた後に起きる影響についてわかりやすく解説します。

自賠責保険から支払いを受けた場合

自賠責保険は加入期間や車種によって国が保険料を定めています。
同乗者が怪我をした場合は、「被害者」とみなされるため、自賠責保険から治療費や慰謝料などの補償が受けられます。

自賠責保険を使用しても、ご自身の自動車保険の等級や保険料には影響しません。
自賠責保険を解除されたり、保険料が上がったりすることもありません。

自身の自動車保険から支払いを受けた場合

自損事故の場合、対物賠償責任保険や車両保険を使用すると「3等級ダウン事故」として扱われ、翌年度の保険料が上がります。

自動車保険には「ノンフリート等級別料率制度」があり、事故を起こして保険を使用すると等級が下がります。
等級が下がると、翌年度以降の保険料の割引率が小さくなり、結果として保険料が高くなります。

さらに、「事故有係数適用期間」というものが加算されます。同じ等級で事故がない契約者と比べると、事故を起こして保険を使用した契約者は「事故有」の割引率が適用されるしくみです。保険料の割引率が縮小され、結果として自動車保険料が割高になります。

そのため、修理費用が少額の場合は、保険を使用せずに自己負担で修理した方が、長期的に見て保険料の支払い総額を抑えられる可能性があります。

等級がダウンしないケースもある

自損事故で保険を使用しても等級には影響せず、保険料も変わらないケースもあります。

以下の2つは、対物賠償責任保険や車両保険からの支払いがない場合、「ノーカウント事故」として扱われます。

  • 人身傷害保険
  • 搭乗者傷害保険

これらは、契約者や同乗者の怪我に対する補償であり、過失割合に関わらず保険金が支払われるため、等級には影響しないしくみになっています。

自損事故は車両保険に注意!補償の範囲とは

自損事故で車両が損傷した場合、車両保険に加入していれば修理費用などが補償される可能性があります。
しかし、車両保険のタイプには2つの種類があり、補償の範囲が異なります。この章では自損事故時に知っておきたい車両保険の補償範囲を解説します。

自損事故が車両保険で補償されないケースとは

車両保険には、大きく分けて「一般型」と「エコノミー型(限定型)」の2種類があります。

エコノミー型(限定型、車対車+Aなど)

このタイプは、補償範囲が限定されており、保険料が安く設定されています。
相手方がいる事故(他車との衝突・接触)、盗難、いたずらなどは補償対象ですが、自損事故による車両の損害は補償の対象外となることが一般的です。

一般型

エコノミー型で補償される範囲に加え、自損事故も含めた幅広いケースでの車両損害を補償します。
補償範囲が広い分、保険料はエコノミー型よりも高くなります。

初心者やペーパードライバーは一般型がおすすめ

運転に不慣れな初心者ドライバーや、運転機会が少なくブランクのあるペーパードライバーは、自損事故を起こしてしまうリスクが日常的に運転しているドライバーよりも高い傾向にあります。

上記のとおりエコノミー型に加入していると、自損事故の際に修理費用が自己負担となり、大きな経済的負担となる可能性があります。
運転に不安がある方は、自損事故もしっかりと補償される「一般型」の車両保険がおすすめです。ただし、車両の時価評価によっては加入できない場合もあるためご注意ください。

自損事故でも弁護士に相談すべき?

自損事故では相手方がいないため、弁護士に相談するケースは一般的に少ない傾向にあります。しかし、事故内容によっては弁護士に相談することで解決がスムーズになることも少なくありません。

特に以下に紹介するケースでは、保険会社との交渉や賠償問題が絡むため弁護士に相談することがおすすめです。

保険会社との交渉に弁護士が必要な時

《① 保険会社の提示する損害額に納得できない場合》
保険会社が提示する車両の修理費用などが適正ではないと感じる場合、弁護士に相談し増額交渉を依頼できます。

《② 保険会社の対応に不満がある場合》
保険会社の対応が横柄である、説明が不十分であるなど、不信感がある場合にも弁護士に依頼できます。
依頼者に代わって保険会社とのやり取りを行ってくれます。

賠償問題で弁護士が必要となるケース

自損事故であっても、以下のようなケースでは賠償問題が発生し、弁護士が必要となることがあります。

《① 同乗者が負傷した場合》
運転者自身の過失により同乗者が負傷した場合、運転者には同乗者に対する損害賠償責任が発生する可能性があります。

《② 他人の物(電柱やガードレール、店舗など)を破損させた場合》
事故により電柱やガードレールなどの道路設備や他人の敷地内の物を破損させた場合、その修復費用や営業補償などの賠償責任が発生します。
弁護士に依頼すると、請求された賠償額の適正性を判断し、必要に応じて交渉や訴訟対応を行います。

弁護士費用特約なら費用負担はゼロ

「弁護士に相談すると費用が高いのでは?」と心配される方もいるかもしれませんが、自動車保険に「弁護士費用特約」が付帯されていれば、費用を気にすることなく弁護士に相談・依頼できます。(ただし、一般的に利用できる費用には300万円の上限が設けられています)

弁護士費用特約があると保険会社が弁護士費用を上限まで負担してくれるため、自己負担を心配することなく弁護士のサポートを受けることが可能です。
ご自身や同居家族の自動車保険などに弁護士費用特約が付帯しているか確認してみましょう。

自損事故後は警察に連絡を!日頃から補償も保険で備えよう

自損事故は警察への連絡や保険会社への報告をためらってしまう方もいるかもしれません。しかし、適切な対応を怠ると保険金の支払いが受けられないなどの大きなトラブルに発展する可能性があります。
自損事故でも必ず警察に連絡をしましょう。

自損事故による損害は車両の修理費用だけでなく、電柱などを破損させた場合の賠償金、同乗者が負傷した場合の治療費など、多岐にわたるおそれがあります。
自賠責保険では補償されない損害も多いため、日頃から自動車保険の補償でカバーしましょう。

FAQ

Q:自損事故で警察を呼ばなかった場合、どんな罰則がありますか?

自損事故でも警察への報告を怠ると、以下の重い罰則を受ける可能性があります。

『刑事罰・行政処分』
・危険防止措置義務違反:1年以下の懲役または10万円以下の罰金(5点)
・報告義務違反:3か月以下の懲役または5万円以下の罰金(2点)
・合計7点で30日間の免許停止処分

なぜ罰則があるのか?
電柱や建物などの「他人の物」に損害を与えた場合、当て逃げとして扱われるためです。
自損事故でも必ず警察への連絡が必要です。

Q:警察に連絡しないと保険金は受け取れないのですか?

警察に連絡しないと、保険金を受け取れないリスクが非常に高くなります。

『保険金が受け取れない理由』
・交通事故証明書が発行されない
・保険会社が事故の客観的証拠不足を理由に保険金支払いを拒否する可能性

『自己負担となる費用』
車両の修理費用・買い替え費用
・電柱や建物の損害賠償費用
・治療費・入院費・通院交通費
・休業損害・慰謝料

『交通事故証明書とは?』
・警察の実況見分調書に基づいて発行される公的な事故証明書で、保険金請求に必須の書類です。

警察への連絡なしでは数百万円の費用を全額自己負担する可能性があります。

Q:自損事故を後日警察に連絡することはできますか?

後日連絡は可能ですが、時間が経過するほどリスクが高まります。

『後日連絡時の注意点』
・法律上は「直ちに」報告が原則のため、**報告義務違反を指摘される可能性**
数日以内の連絡が望ましい
・事故現場を管轄する警察署に連絡

『時間経過によるリスク』
・事故状況の記憶が薄れる
・ドライブレコーダーや監視カメラの映像が消去
・実況見分が困難になり、事故証明書が発行されない可能性
・示談交渉が難しくなる

『連絡時に伝える情報』
・事故の発生現場・時間
・事故時の状況
・車両の傷跡の位置

後日でも連絡は必要ですが、できるだけ早急に対応しましょう。

Q:自損事故でも車両保険は使えますか?

車両保険のタイプによって補償の有無が決まります。

『車両保険の種類と自損事故補償』
【一般型】
・自損事故も補償対象
・保険料は高め

【エコノミー型(限定型)
・自損事故は補償対象外
・保険料は安め

『保険使用時の影響』
・3等級ダウン事故として扱われる
・翌年度の保険料が上がる
・事故有係数適用期間が加算され、割引率が縮小

『おすすめ』
・初心者やペーパードライバー**は一般型がおすすめ
・少額修理の場合は保険を使わず自己負担の方が得な場合も

加入している車両保険のタイプを事前に確認しておきましょう。

Q:自損事故を起こした時の正しい対処法は?

自損事故でも**適切な対処**が必要です。以下の順序で行いましょう。

『1. 安全確保と負傷者確認』
・車両を安全な場所に停車
・負傷者がいないか確認(自分・同乗者)
・ハザードランプ点灯・停止表示板設置

『2. 緊急連絡』
・警察へ連絡(110番)
・負傷者がいる場合は救急車(119番)

『3. 保険会社への連絡』
・契約している保険会社に連絡
・事故状況を正確に報告
・ロードアシスタンスサービスの活用

『4. 病院受診』
・症状がなくても速やかに受診
・むち打ち症などは後から症状が現れる場合がある
・事故との因果関係を明確にするため

慌てずに順序立てて対処し、軽微に見えても必要な手続きを怠らないことが大切です。

投稿者プロフィール

岩田あき
岩田あき
経歴:大手損害保険会社に勤務後、弁護士事務所で秘書として交通事故訴訟の調査に従事

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