ネットやテレビのCMで見かける機会が多い「自動車保険」は、そもそもどのような仕組みの保険でしょうか。
自動車保険は交通事故で発生した損害への補償はもちろんのこと、特約を付けておくことで、交通事故以外のトラブルにも対応してくれます。
そこで、今回の記事では自動車保険の仕組みについて、保険料や補償内容を中心に詳しく解説を行います。
加入を検討中の方も、現在加入中の方も、まずはご一読ください。
この記事をまとめると
- 任意保険と強制保険の違い
- 自動車保険料を決める9つの要素が分かる
- 基本補償と特約の内容がわかる
- 初心者でもわかる補償内容の決め方
- 人身傷害保険と搭乗者傷害保険の違い
自動車保険の基本とは?保険種類と保険料の決定要因
自動車保険とは任意保険であり、強制加入が必要な自賠責保険とは異なります。
補償内容、保険料などは一人ひとり異なっており、保険料が一律で設定されているものではありません。
この章では自動車保険の基本について、保険種類や保険料の決定要因について詳しく解説します。
任意保険と強制保険の違い
まずはこの項で任意保険と強制保険の違いを解説します。
任意保険
自動車保険を意味し、各保険会社が工夫を凝らした自動車保険を販売しています。
特約内容は各保険会社によって違いがあり、ロードサービスなどにも違いがあります。
強制保険
自賠責保険を意味し、自動車損害賠償保障法に基づきすべての自動車が加入する必要がある保険です。
車種・期間で保険料は一律に固定されており、補償内容を任意保険のように自由に選ぶことはできません。被害者救済を目的に作られている保険のため、自損事故などの一部のケースは補償対象外です。
《強制保険があるから任意保険はいらない?》
強制保険である自賠責保険に加入する以上、任意保険はいらないと感じる人もいます。しかし、自賠責保険では物損事故による補償は行われていないため、補償範囲はごくわずかと言っても過言ではありません。
強制保険と任意保険はそれぞれ役割が異なり、自身の車両やケガにもしっかりと備えたい場合には、任意保険は必須です。2つの保険はセットで加入しましょう。
【任意保険】について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にして下さい。
車の任意保険とは?加入するメリットや補償内容、利用例を解説
保険料はどのように決まるの?
自動車保険の保険料は一人ひとり異なります。
では、一体どのように決めているのでしょうか。自動車保険の保険料は主に9つのポイントを組み合わせて決定しています。
詳しくは以下です。
《自動車保険料を決める9つのポイント》
運転者に関する情報 | |
---|---|
①ノンフリート等級 | 1~20等級あり、20等級が最も保険料がお得になる |
②運転者の範囲 | 運転者の範囲は狭い方が保険料は安い |
③自動車の使用目的、走行距離 | レジャー・日常生活、通勤・通学、業務使用によって保険料が異なる 走行距離も加味される |
④年齢 | 運転者の年齢区分によって保険料が変動 |
⑤補償内容 | 契約者が設定する補償内容によって保険料が変動; |
⑥免許証の色 | ゴールドの方には保険料の割引が設けられています。 |
契約者の車両に関する情報 | |
⑦自動車の型式 | 車検証に記載のある型式によって保険料が異なる |
各保険会社独自の情報 | |
⑧保険料率 | 損害保険料率算出機構の数字を基に、各保険会社が算出 |
⑨保険商品の販売方法 | 代理店型・ダイレクト(ネット)型によって保険料が異なる |
自動車保険は運転者に関する情報、契約者の車両に関する情報、そして各保険会社独自の算出方法によって保険料を算出します。等級や車両など、契約者自身の情報だけで保険料が決まるのではなく、保険会社側が設定する料率や保険の販売方法でも保険料が異なります。
保険料への影響については、①~⑦の内容について後述します。
補償内容の種類とは
自動車保険は補償内容を契約者自身で自由に決めることが可能です。では、補償内容にはどのような種類があるでしょうか。補償内容は2つに分類できます。
1. 基本補償
基本補償は以下の5つです。
- 対人賠償責任保険
- 対物賠償責任保険
- 人身傷害保険
- 搭乗者傷害保険
- 車両保険
この他に、自損事故や無保険車との事故に関しての補償が自動付帯されることが一般的です。
2. 基本補償
特約は基本補償とは別にオプションとして用意されているものですが、運転者限定特約(運転者年齢条件特約)のように、契約全体に影響する特約もあります。
多くの保険会社が共通して用意している特約は、主に以下の4つです。
- 他者運転危険補償特約
- ファミリーバイク特約
- 弁護士費用特約
- 個人賠償責任特約
特約は自動車保険を充実させる内容が多く、じっくりと吟味して加入を決めましょう。また、名称は類似していても、補償範囲は各保険会社によって違いがあります。
補償の決め方などは後述します。
保険料に影響する?補償の決め方とは?
自動車保険は先に触れたように、主に8つのポイントによって保険料が算出されています。
保険会社が独自に設定している保険料率や販売手数料などの部分は、契約者自身が決めることはできません。
しかし、補償内容は契約者側が自由に決められるため、保険料を踏まえながらどのような内容の補償を用意するか、じっくり検討してみましょう。
この章では補償の決め方について、保険料への影響も踏まえながら詳しく解説します。
契約者の情報で自動車保険料は変動する
自動車保険は契約者に関する情報で保険料が変動します。では、どのような情報で保険料は変わるのでしょうか。
先に紹介しました、以下の①~⑥について中心に解説します。詳しくは以下です。
①ノンフリート等級 | 1~20等級あり、20等級が最も保険料がお得になる |
---|---|
②運転者の範囲 | 運転者の範囲は狭い方が保険料は安い |
③自動車の使用目的、走行距離 | レジャー・日常生活、通勤・通学、業務使用によって保険料が異なる 走行距離も加味される |
④年齢 | 運転者の年齢区分によって保険料が変動 |
⑤補償内容 | 契約者が設定する補償内容によって保険料が変動; |
⑥免許証の色 | ゴールドの方には保険料の割引が設けられています。 |
⑦自動車の型式 | 車検証に記載のある型式によって保険料が異なる |
《① ノンフリート等級》
等級は契約者ごとに異なっており、多くの保険会社が1~20等級に分けてリスクを区分しています。
20等級が最もリスクが低く、保険料がお得になるしくみです。一方で、1~5等級は事故リスクが高い契約者としてデメリット等級と呼ばれており、1~3等級にいたっては保険会社によっては加入について厳しい審査が行われています。
《② 運転者の範囲》
運転をする方が多ければ多いほど、事故リスクは上昇します。
そのため、補償の適用範囲を限定することで、保険料は下げることが可能です。
- 本人限定
- 本人・配偶者限定
自動車保険は若年層のドライバーほどリスクが高いとされているため、運転者の年齢によっては保険料が高くなります。一方で、ドライバー歴が長い中年層は保険料が安く設定されています。
《③ 車の使用目的、走行距離》
自動車の使用目的は以下の3つに区分されています。
- 日常レジャー
- 通勤・通学
- 業務目的
契約者が日々どのような目的で自動車を運転するのかによっても、保険料は変動します。
たとえば、毎日自動車に乗るわけではなく、レジャー程度に乗車している方は、業務目的の「偏りも事故リスクが低いため保険料は安くなります。
また、年間にどの程度の距離を走行するかによっても事故リスクが変動するため、保険会社側に申告する必要があります。
《④ 年齢》
年齢区分によって保険料が変動します。
自動車保険は若年層ほど事故リスクが高いため、10代~20代では保険料が高く設定されています。
《⑤ 補償内容》
事故時に支払われる保険金の限度額や、補償の範囲を定めることで保険料も変動します。
《⑥ 免許証の色》
免許証の色によっても保険料が変動します。
一般的に各保険会社はゴールドの方に保険料の割引を設けています。
《⑦ 自動車の車種・型式》
被保険者が乗る自動車の車種・型式によっても事故リスクが異なるため、自動車保険料は変動します。
同じ車種であっても型式は製造年などによって異なっており、正確に把握するためには車検証をチェックする必要があります。
《⑧ その他》
この他に、加入する地域によっても保険料は変動しています。ただし、地域による保険料の格差は保険会社が公表していません。
地域差を設けていない保険会社もあります。
保険業法(※1)では地域による保険料格差は1.5倍の範囲を超えないように定めているため、高額の格差は生じません。また、同様に性別に関する保険料率の格差も、1.5倍を超えないように同法律で定めています。
(※1)保険業法施行規則(平成8年2月29日大蔵省令第5号)より。
北海道、東北、関東・甲信越、北陸・東海、近畿・中国、四国及び九州の7地域以内とし、純保険料率はそれぞれの地域ごと又は複数の地域を統合したものに対し算出するものであり、かつ、純保険料率間の格差が1.5倍以下と定めている。
また、男子と女子の純保険料率間の格差が1.5倍以下としている。
補償内容の決め方とは?
自動車保険は補償内容を契約者によって自由にカスタムできます。
補償の決め方は2つには考え方があります。
《① 保険料を重視する》
運転者の年齢や車種によってはどうしても自動車保険料は高くなります。
そのため、補償内容を吟味し、保険料を節約する方法があります。
《②補償を重視する》
自動車保険には特約が充実しており、交通事故以外の日常生活におけるトラブルにも対応しています。そのため、補償を優先し充実させる方法もあります。
また、自動車保険は強制保険である自賠責保険にはない補償が充実しており、事故の相手方とのトラブルを回避するためにも補償をしっかりと用意しておくことも大切です。
自動車保険の補償は、①の保険料を優先し過ぎると、事故時に補償が不足するおそれがあります。
保険料を優先し過ぎるのではなく、②の補償重視も見積もり時には検討し、保険料とのバランスを考えることが大切です。
初心者も安心!補償内容を決める3つのポイント
自動車保険の補償は多岐に渡っているため、実際に決める際には何を、どの程度の保険金額で設定するべきか迷ってしまうかもしれません。
そこで、この項では初心者でも読むだけでわかる、補償内容を決める3つのポイントを紹介します。
《① 相手方への補償は無制限に設定する》
自動車保険には「対人賠償責任保険」と「対物賠償責任保険」という、事故の相手方への補償を用意する保険があります。
この2つは、高額の賠償金に備えて加入するもので、基本的に「無制限」に設定します。
- 対人賠償責任保険は、事故の相手のケガや後遺症などに対して支払う
- 対物賠償責任保険は、事故の相手の車両損壊や家屋損壊など、物に対して支払う
人へも物へも、事故時には高額の損害賠償責任が発生しやすく、時に億を超える請求を受けることがあります。
無制限にしておくことで、万が一の際には保険会社が支払ってくれます。
《② 車両保険は時価評価で決める》
自動車保険には自身の車両を補償するための車両保険も用意されています。
車両保険は契約する車両の「時価評価」に合わせて保険金額を設定し、大きく上回るような補償は原則用意できません。
中古車や、長年乗車している車両は時価評価が下がっているため、加入しても補償が十分得られない場合もあります。
時価評価は保険会社側が算出するため、まずは確認の上で、車両保険加入の有無を決めてもよいでしょう。
また、車両保険は「一般型」と「エコノミー型」に分類されており補償範囲を制限することで保険料を節約する効果もあります。
ただし、補償範囲を制限すると自損による事故などを補償できなくなるため、初心者の方は一般型に加入されることがおすすめです。
【車両保険の一般型・エコノミー型】について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にして下さい。
車両保険の一般型とエコノミー型、どちらを選べばよいか
《③ 特約内容は生活状況を踏まえて決める》
特約内容は、家族が入っている別の保険と補償内容が重複しやすいため、まずは家族内で特約の加入状況を確認しましょう。
特約の中には弁護士費用に備えるものであったり、自転車走行時のトラブルや、バイクに備える補償も用意されています。
現在の生活状況に合わせて決めることで、無駄なく欲しい補償が用意できるでしょう。
補償内容のヒント決定版!人身傷害保険と搭乗者傷害保険の違いとは
自動車保険の補償を決める際には、人身傷害保険と搭乗者傷害保険の2つの保険について、加入の有無を悩む方が多くなっています。
この章では2つの「人への補償」について、わかりやすく解説します。
人身傷害保険とは
人身傷害保険とは、運転者や同乗者が事故で死傷した際に支払われる保険で、治療費や休業損害費用などが含まれます。
人身傷害保険は交通事故時の保険金を大きく左右する過失割合に関係なく支払われるため、契約者側の過失が大きな事故でも補償を受けられるというメリットがあります。
多くの方が加入している保険で、自賠責保険では網羅できない自分への補償も用意できる保険です。
人身傷害保険は搭乗中のみ担保を指定しない場合、他人の車やバスなどに乗車している時の事故も補償範囲となります。歩行中も補償できます。
【人身傷害保険】について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にして下さい。
人身傷害保険ってどんな保険?
搭乗者傷害保険とは
搭乗者傷害保険とは搭乗中の事故で死傷された時に、あらかじめ定められた死亡保険金や後遺障害保険金などを支払う保険です。
他人の車やバスなどに乗車している場合は補償外です。歩行中も補償されません。
【搭乗者傷害保険】について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にして下さい。
自動車保険の搭乗者傷害ってなに?|補償内容や選び方を紹介
どちらの保険を選ぶべき?
人身傷害保険と搭乗者傷害保険は、2つ同時に加入することが可能です。
搭乗者傷害保険は定額で支払われるため、保険金支払いがスムーズです。一方の人身傷害保険は補償額も大きいですが、逸失利益の計算などには時間を要します。
2つ組み合わせておくことで、補償は充実すると覚えておきましょう。
保険料が気になる場合は、補償が充実している人身傷害保険がおすすめです。
搭乗者傷害保険を上回る保険金支払いが受けられます。なお、人身傷害保険は補償範囲が家族と重複しやすいため注意が必要です。
重複の見極めポイントは以下のとおりです。
■重複の見極めポイントはここ!
記名被保険者もしくはご家族(※2)が自動車保険に加入しており、2代目以降の自動車保険に加入する場合は、先に加入している自動車保険に人身傷害保険がないか確認しましょう。
1台目の人身傷害保険が搭乗中以外にも補償している場合、補償の重複が起きます。2代目以降は、「搭乗中のみ担保」を選び、契約車両中の事故のみを補償するようにしましょう。
(※2)家族の範囲とは記名被保険者の配偶者、記名被保険者もしくは記名被保険者の配偶者の同居家族、別居の未婚の子に限ります。
実際の事故時に支払われる、契約1台あたりの保険金の推移とは
自動車保険は事故の発生後、損害に対して補償を行うために保険金の支払いを行います。
この章では、事故時に実際に支払われる保険金について、損害保険料率算出機構の数字を基に、「契約1台あたりの保険金」の推移を分析します。
保険金の支払いは減少傾向にある
事故時には人のケガや死亡について、対人賠償責任保険・人身傷害保険・搭乗者傷害保険の3つの分野から、必要に応じて保険金が支払われています。
損害保険料率算出機構のデータによると、この3つの保険について契約1台当たりの保険金は、「減少傾向」にあります。2017年から2020年にかけては急激に減少していますが、
この背景には新型コロナウィルスの感染拡大により、外出の減少があったためと考えられています。
また、自動車は進化しており、安全運転ができるシステムの搭載が進んでおり、安全性の高い自動車の増加から事故の発生が減少しているとも考えられます。
2020年から2021年にかけては対人賠償責任保険、人身傷害保険に関しては緩やかに保険金支払いが増加しているため、今後注意が必要です。
契約1台あたりの保険金の推移(補償内容別)
(2017年度を100とした場合)
参照元:損害保険料率算出機構
交通死亡事故も減少傾向
警察庁によると、交通死亡事故についても減少傾向にあります。上記の保険金減少と同様に、2017年から2020年にかけては交通死亡事故も減少しています。
ただし、交通事故死傷者数の減少と比較するとゆるやかです。警察庁のデータと保険金支払いは異なっており、保険金支払いには警察への届出がない事故への支払いも含まれるためです。
交通事故死傷者数の推移
参照元:損害保険料率算出機構
物への保険金支払いは増加傾向
対物賠償責任保険と車両保険は、事故時に物への支払いを行う保険です。
対物賠償責任保険については2017年から2020年へ減少後、2021年にかけて増加しています。
車両保険については2017年から2020年にかけて増減を繰り返しており、2019年~2020年には減少したものの、2021年には増加しています。
では、事故件数自体は減少しているにもかかわらず、車両保険金の支払いは増減があるのでしょうか。
この背景には自然災害が挙げられます。
車両保険は台風による災害にも補償ができるため、大型の台風が発生した年は車両保険の保険金支払いが増加するのです。事故とは違うトラブルに備えるためにも、車両保険に加入しておくことがおすすめです。
契約1台あたりの保険金の推移(補償内容別)
(2017年度を100とした場合)
参照元:損害保険料率算出機構
■車両の修理費用は増加傾向!
近年自動車には高額のコンピューター制御装置などが搭載されているため、事故時の修理費用には精密機器の修理代金なども請求されるようになりました。そのため、事故の修理費用は昔と比較すると増加傾向にあると言われています。
今後も進化する自動車は、修理時に高額費用となるおそれが高いため、車両保険で備えておきましょう。
自動車保険の加入時には仕組みを十分に理解しよう!
自動車保険の加入時には、まずは自動車保険の仕組みを十分に理解しておくことが大切です。
ここで自動車保険の仕組みを簡潔に再度まとめます。
- 自動車保険は任意保険ですが、強制保険の自賠責保険では補償が不十分のため加入をしましょう。
- 補償内容は基本補償と特約に分かれており、いずれも適切な事故時などの保障には欠かせません。
自分に合った補償を見つけるために、じっくりと選びましょう。 - 事故自体は減少傾向にあるものの、車両の修理費用は増加と減少を繰り返しています。
高額の修理に備えるためにも、加入を検討しましょう。
最適な自動車保険の選び方は補償選びから
今回の記事では、自動車保険について保険料の決定要因や補償内容について、丁寧に解説しました。
自動車保険は任意保険という名称もありますが、自賠責保険の補償範囲が限られている以上は、加入することが大切です。
補償選びに迷ったら、ぜひ本記事を参考に補償選びを進めてみてください。また、その際には人身傷害保険で紹介したように、補償の重複が起きないように家族が加入している別の自動車保険を確認するようにしましょう。
自動車保険を選ぶ際には、代理店型とダイレクト(ネット)型があり、基本的にネット型の方が保険料は安く抑えられます。
補償の充実と保険料のバランスを検討する場合は、代理店型だけではなく、ネット型の自動車保険にも目を向けましょう。
投稿者プロフィール
- 経歴:大手損害保険会社に勤務後、弁護士事務所で秘書として交通事故訴訟の調査に従事