帰省で実家の車を運転する。友人の買い出しに付き合って、その友人の車を運転する。旅行先で交代しながらハンドルを握る。こうした「今日だけ、人の車を運転する」場面で使えるのが1日自動車保険です。
スマホから数分で申し込めて、保険料は24時間あたり数百円から。手軽さが際立つ商品ですが、その手軽さゆえに「本当は別の入り方のほうが合っていた」という人が一定数出てきます。1日保険は誰の車を運転するかによって、そもそも加入できるかどうかが変わる商品だからです。
この記事では、1日自動車保険の仕組みと注意点を押さえたうえで、あなたの状況ではどの入り方が合理的なのかを整理します。
この記事のポイント
11日自動車保険は24時間単位が基本の任意保険で、スマホやコンビニの端末から申し込める(12時間から加入できる商品もある)
2自分や配偶者が所有する車には使えない。あくまで他人の車を借りて運転するための商品
3保険料は年齢を問わず一律のため、若い人ほど割安に感じやすい
4何度使ってもノンフリート等級は育たないため、将来の保険料の割引にはつながらない
5継続的に運転するなら、ドライバー保険や年間契約のほうが合理的になるケースが多い
1日自動車保険とは?24時間単位で加入できる短期の任意保険
1日自動車保険は、借りた車を運転するあいだだけ補償を用意できる任意保険です。「車に乗るときだけ保険に入りたい」という要望に応える商品で、契約の単位が1年ではなく24時間である点を除けば、性格としては通常の自動車保険と大きく変わりません。会社によっては12時間単位のプランも用意されています。
すべての車には自賠責保険(強制保険)がかかっていますが、自賠責が補償するのは相手のケガや死亡に対する賠償だけです。相手の車や物を壊したとき、自分がケガをしたとき、借りた車を壊したときは、自賠責では足りません。1日自動車保険は、その足りない部分=任意保険にあたる補償を、短期間だけ用意する商品だと考えてください。
1日自動車保険の基本的な仕組み
申し込みはスマホやコンビニの端末から。補償を開始したい日時を指定して手続きします。基本の契約単位は24時間で、必要なら複数日ぶんをまとめて申し込むこともできます。12時間単位で加入できる商品もあります。
保険料は運転者の年齢や等級に左右されず、選んだプランごとに一律です。年齢・等級・車種などから細かく保険料を算出する通常の自動車保険とは、値付けの考え方そのものが違います。
1日自動車保険の保険料はどのくらい?
保険料は運転者の年齢や等級ではなく、選んだプランによって決まります。最も安いプランは24時間あたり数百円台から用意されていることが多く、借りた車の修理費まで補償する車両補償付きのプランになると保険料は上がります。12時間単位で加入できる商品では、24時間のプランより低い保険料が設定されています。
金額だけで選ぶと、いちばん安いプランには車両補償が付いていないという落とし穴があります。人の車を借りるのですから、いくらかかるかより「何が補償されるか」で選ぶほうが結果的に安心です。
補償の対象になる車・ならない車
ここが1日自動車保険で最も誤解の多い部分です。
運転者本人が所有する車、およびその配偶者が所有する車は、補償の対象になりません。運転者本人が役員を務める法人が所有する車も同様に対象外とされています。名義だけでなく、実態として所有している車も対象外です(東京海上日動火災保険)。
つまり1日自動車保険は、他人や親族から車を借りて運転するための商品です。自分の車に安く保険をかけるために使う、という発想では利用できません。
ここでいう「親族」に配偶者は含まれません。親の車や兄弟の車は対象になる一方、夫や妻の車は対象外。同じ家庭内の車でも扱いが分かれます。申し込み前に名義を確認しておいてください。
子どもが親の車を借りるケースは、基本的に対象です。ただ、実質的にその車を子どもが専有しているような状態なら、都度1日保険をかけ続けるより、車の名義や保険契約そのものを見直したほうが早いはずです。
対象となる車種は自家用の乗用車(普通・小型・軽四輪)が中心で、営業用の車や一部の車種は加入できません。
基本的な補償内容と、補償されないケース
1日自動車保険の基本プランには、対人賠償・対物賠償・搭乗者傷害といった補償が含まれます。事故で相手にケガをさせた、相手の車を壊したという場面には対応できます。
| 補償 | 何に備えるものか | 注意点 |
|---|---|---|
| 対人賠償 | 相手を死傷させてしまった場合の賠償 | 多くの商品で限度額は無制限 |
| 対物賠償 | 相手の車や建物などを壊した場合の賠償 | 商品により自己負担が設定される場合がある |
| 搭乗者傷害 | 自分や同乗者のケガ | 人身傷害ほど手厚くはならない |
| 自損事故傷害 | 単独事故での自分のケガ | 自賠責から支払われない場合に備える |
| 車両補償 | 借りた車自体の修理費 | 上位プランのみ。自己負担が設定される場合が多い |
| ロードサービス | バッテリー上がり・ガス欠など | 商品により範囲が異なる |
一方で、最も安いプランには車両補償(借りた車自体の損害に対する補償)が付いていないのが一般的です。借りた車を壊してしまったときに持ち主へ弁償できるかどうかは、選ぶプランで変わります。人の車を借りる以上、ここは節約すべきポイントではありません。
補償の対象外になりやすいのは次のようなケースです。
- プランによっては、補償される事故の範囲が限定されている(対象事故限定条件の有無を確認)
- 補償開始前・終了後に発生した事故
- 無免許運転や飲酒運転による事故
- 契約時に申告していない人が運転していた場合
借りた車が盗難された場合や、駐車中に自然災害で壊れた場合の扱いも、プランによって変わります。運転中の事故を前提とした補償が中心のため、盗難や災害まで含まれるとは限りません。
なお一般の車両保険では、地震・噴火・津波による損害は補償の対象外とされています。1日保険の車両補償についても同様の扱いが想定されますが、免責事由は商品ごとに定められているため、加入前に各社の約款で確認してください。
ケース別:この車で1日自動車保険は使える?
加入できるかどうかは「誰が所有している車か」でほぼ決まります。まず一覧で確認してください。
| 借りる車 | 加入できる? | 注意点 |
|---|---|---|
| 親名義の自家用車 | ○ | 対象になることが多い。同居・別居の扱いは商品ごとに確認 |
| 友人・知人名義の自家用車 | ○ | 所有者の保険条件も併せて確認する |
| 兄弟姉妹・祖父母名義の車 | ○ | 商品ごとの親族条件を確認する |
| 配偶者名義の車 | × | 本人所有と同じ扱いになり対象外 |
| 自分名義の車 | × | 年間契約の自動車保険が必要 |
| 自分が実質的に使い続けている車 | × | 名義が他人でも対象外になり得る |
| 自分が役員を務める法人の車 | × | 本人所有と同じ扱い |
| レンタカー | × | レンタカー会社の補償制度を利用する |
| 「わ」「れ」ナンバーのカーシェア車 | × | 事業者の補償制度が適用される |
| 個人間カーシェアの個人所有車 | △ | 「わ」「れ」以外なら対象になる場合がある |
| バイク | × | 排気量に応じてファミリーバイク特約やバイク保険を検討 |
帰省で親の車を運転するとき
1日自動車保険の代表的な使い方です。親名義の自家用車を一時的に借りて運転する場合は、対象になることが多い使い方です。ただし実態として自分が継続的に使用している車は対象外になる場合があり、同居・別居の扱いも商品ごとに異なる可能性があるため、申し込み前に各社の条件を確認してください。
ただし確認しておきたいのは、親の側の自動車保険です。親の契約に「本人限定」「夫婦限定」や年齢条件が設定されていると、子どもが運転中の事故は親の保険では補償されません。だからこそ1日保険が意味を持つ場面でもあります。帰省前に、親の契約条件と1日保険の加入条件を両方確かめておくと確実です。
友人の車を運転するとき
友人の自動車保険を使うという選択肢もありますが、友人の保険を使えば、事故内容や契約内容によっては友人側の等級に影響します。等級が下がれば翌年以降の保険料に跳ね返ります。修理費そのものより、この点が人間関係のしこりになりがちです。
1日自動車保険は借りた側が自分の名前で契約するため、持ち主の等級を守ったまま補償を用意できます。車を貸す側にとっても勧めやすい方法です。
レンタカー・カーシェアを使うとき
レンタカーと、「わ」「れ」ナンバーのカーシェア車は1日自動車保険の対象外です。これらの車には事業者側で保険と補償制度が用意されているためで、補償を厚くしたい場合はレンタカー会社の免責補償制度やNOC(ノンオペレーションチャージ)補償、カーシェア事業者の追加補償を確認することになります。
一方、個人間カーシェアなどで「わ」「れ」以外のナンバーの個人所有車を借りる場合は、商品によって対象になることがあります。ただしプラットフォーム側にも補償制度が用意されていることが多いため、二重加入にならないよう内容を照らし合わせてください。
ここまでで「自分が借りる車は対象になりそうだ」と分かった人は、次に1日自動車保険を使うメリットと、契約前に見落としたくない注意点を確認しておきましょう。
1日自動車保険の4つのメリット
必要な日だけ加入でき、保険料の負担が小さい
年に数回しか人の車を運転しないのであれば、年間契約を結ぶより支出を抑えやすくなります。24時間あたり数百円台から加入できるため、心理的なハードルも低く済みます。ただし複数日ぶんをまとめて申し込む場合や車両補償付きのプランを選ぶ場合は、回数によって差が縮まることもあります。
年齢を問わず保険料が一律で、若い人ほど割安に感じやすい
通常の自動車保険では、20代前半の運転者の保険料は高く設定されます。事故率が統計的に高いためです。ところが1日自動車保険は年齢による区分を設けておらず、20代でも50代でも同じ保険料です。
大学生が親の車を運転する、若手社員が上司の車を借りる。こうした場面で1日保険がよく選ばれる背景には、この価格構造があります。
スマホから短時間で手続きが完結する
初回は運転免許証の情報などを登録する必要がありますが、2回目以降は数分で申し込みが終わります。急に車を借りることになった場面でも対応しやすい商品です。
事故を起こしても車の持ち主の等級に影響しない
借りた車で事故を起こしたとき、持ち主の自動車保険を使えば、事故内容や契約内容によっては持ち主の等級に影響します。翌年以降の保険料が上がることもあり、人間関係にも響きやすい問題です。
1日自動車保険は借りた側が自分の名前で契約するため、保険を使っても持ち主の等級には影響しません。車を貸す側にとっても、これは小さくない安心材料になります。
1日自動車保険のデメリットと注意点
人身傷害保険など、補償を自由に設計できない
1日自動車保険は、あらかじめ用意されたプランから選ぶ形式です。通常の自動車保険のように、必要な特約を組み合わせて自分で設計することはできません。
とくに人身傷害保険は、多くの1日保険で付けられません。運転者自身のケガに対する備えは搭乗者傷害の範囲にとどまるため、手厚さを求める人には物足りない構成です。
運転のたびに申し込む手間がかかる
補償は指定した時間で自動的に切れます。延長したいときは改めて申し込みが必要ですし、うっかり切らしたまま運転すれば、任意保険のない状態で運転することになります。
1回あたりの手間は数分でも、月に何度も繰り返せば話は変わってきます。
等級が育たないため、将来の保険料の割引につながらない
見落とされがちですが、長い目で見ると影響が大きいのがこの点です。
通常の自動車保険にはノンフリート等級制度があります。初めて契約する人は6等級から始まり、1年間無事故であれば翌年に1等級上がります。等級が上がるほど割引率も大きくなり、一例として7等級(無事故)で27%、10等級(無事故)で46%、最高の20等級(無事故)では63%の割引が適用されます(おとなの自動車保険)。割引率は保険会社や事故の有無の区分によって異なります。6等級から20等級までは、無事故を続けても最短で14年かかります。
1日自動車保険を何度使っても、この等級は1つも進みません。等級を育てるには年間契約を継続する必要があるためです。将来自分の車を持って自動車保険に加入するとき、過去に1日保険を何度使っていても、スタートは原則6等級からということになります(家族の契約状況によっては7等級から始まるケースもあります)。
言い換えれば、1日保険を使い続けている期間は「割引の元手を積み上げていない期間」でもあります。
一部の保険会社では、1日自動車保険を無事故で利用した実績を、後日その会社で年間契約を結ぶ際の割引に反映する制度を設けています。利用日数に応じて割引率が上がる仕組みです。 ただしこれは等級とは別枠の割引で、適用されるのは同じ保険会社で契約した場合に限られます。等級そのものが進むわけではないという前提は変わりません。
加入できないケースがある
前述のとおり自分や配偶者名義の車は対象外ですが、それ以外にも制限があります。
- 営業目的で使用する車
- レンタカーや、「わ」「れ」ナンバーのカーシェア車(事業者の保険が適用されるため)
- 一部の高級車・特殊車両
- 車両補償付きプランを選びたいが、事前登録から必要日数が経過していない場合
シーン別:1日自動車保険が向く場面・向かない場面
自分がどちらに当てはまるかを確認してみてください。
1日自動車保険が向いている場面
| 場面 | 向いている理由 |
|---|---|
| 帰省時に実家の車を運転する | 年に1〜2回。年間契約はコストに見合わない |
| 友人の引っ越しや買い出しを手伝う | 単発かつ短時間。持ち主の等級を守れる |
| 旅行先で友人の車を交代運転する | 運転する人ごとに手当てすれば、交代しても補償が途切れない(下記の注意点も参照) |
| 車の購入を検討中で、知人の車で感覚をつかみたい | 一時的な利用に限られる |
| 親の通院に付き添って親の車を運転する | 頻度が低ければ十分間に合う |
共通しているのは、他人の車を、低い頻度で、一時的に運転するという条件です。
1日自動車保険では足りない場面
反対に、次に当てはまるなら1日保険は最適解ではありません。
- 月に2回以上、人の車を運転している
- 特定の車を実質的に自分が使い続けている
- 自分名義の車を持っている、または近く購入する予定がある
- 人身傷害保険まで含めた手厚い補償が必要
- 家族や同僚など複数人が同じ車を頻繁に運転する
とくに1つ目と2つ目に当てはまる人は、切り替えを検討したいタイミングです。1日保険は都度払いの商品なので、利用回数が増えるほど年間の支出だけが積み上がり、割引の元手は増えないという構造です。
ここで挙げた「月に2回以上」はあくまで考え方の目安です。実際にどこで損得が入れ替わるかは、利用回数のほか、選ぶプラン(車両補償を付けるかどうか)や1回あたりの利用時間によって変わります。
1日保険を続けるか、別の入り方に切り替えるか
「頻繁に運転するなら年間契約に切り替えましょう」とだけ言われても、車を持っていない人には実行できません。年間の自動車保険は、契約する車(被保険自動車)が特定できなければ結べないためです。
そこで、判断の順序を整理します。
判断の出発点は「運転するのは誰の車か」
まず所有関係で入れる商品が決まり、そのうえで頻度と必要な補償が選択肢を絞り込みます。この二段構えで考えると迷いにくくなります。
| あなたの状況 | 運転の頻度・重視する点 | 適した入り方 |
|---|---|---|
| 自分や配偶者名義の車を運転する | 頻度を問わない | 年間契約の自動車保険(1日保険は加入不可) |
| 近く自分の車を持つ予定がある | 頻度を問わない | 年間契約の自動車保険 |
| 他人の車を借りて運転する | 年に数回まで | 1日自動車保険 |
| 他人の車を借りて運転する | 月に2回以上 | ドライバー保険 |
| 他人の車を借りて運転する | 自分のケガにも手厚く備えたい | ドライバー保険(1日保険では人身傷害を付けられないことが多いため) |
自分名義の車があるかどうかが最初の分かれ道になります。ここで年間契約に振り分けられた人は、そもそも1日保険を選べません。
他人の車を頻繁に運転するなら:ドライバー保険という選択肢
車を持っていないけれど人の車をよく運転する人に用意されているのが、ドライバー保険(自動車運転者損害賠償責任保険)です。車ではなく「運転する人」に対してかける年間契約で、借りた車を運転中の事故を補償します。
1日保険との違いは次のとおりです。
| 1日自動車保険 | ドライバー保険 | |
|---|---|---|
| 契約単位 | 24時間ごと | 1年ごと |
| 対象 | 借りた車を運転する人 | 借りた車を運転する人 |
| 申し込み | 運転のたびに必要 | 年に1回 |
| 等級 | 進まない | ドライバー保険独自の等級が進む(自動車保険には引き継げない) |
| 車両補償 | プランにより付けられる | 付けられないのが一般的 |
運転の頻度が高いほど、都度申し込む手間と累積コストの面でドライバー保険が有利になります。無事故を続ければドライバー保険自体の保険料も下がっていきます。
ただし、ドライバー保険で進んだ等級を、将来自分の車を持ったときの自動車保険に引き継ぐことはできません(損害保険ジャパン)。自分の車を買った時点で、自動車保険は原則6等級からのスタートになります。
補償範囲や加入条件はドライバー保険の詳しい解説記事で整理しています。
自分の車を持つ・持つ予定があるなら:年間契約が基本になる
自分名義の車がある時点で1日保険は選択肢から外れます。この場合に検討すべきは年間契約です。
| 比較項目 | 1日自動車保険 | 年間契約の自動車保険 |
|---|---|---|
| 補償の対象 | 他人から借りた車 | 自分が所有・使用する車 |
| 補償期間 | 24時間単位 | 1年間(自動継続) |
| ノンフリート等級 | 進まない | 無事故で年1等級ずつ上がる |
| 補償の自由度 | 用意されたプランから選択 | 特約を組み合わせて設計できる |
| 手続きの頻度 | 運転のたび | 年1回 |
| 長期的な保険料 | 使うたびに発生 | 等級が上がるほど下がる |
年間契約の価値は、支払った保険料が等級という形で蓄積される点にあります。6等級で始めた契約も、無事故を続けていけば10等級、20等級と進み、割引率は先ほど挙げた水準まで大きくなっていきます。1日保険にはこの積み上がりがありません。
すでに年間契約がある人は「他車運転特約」も確認を
自分や家族がすでに年間契約の自動車保険に入っている場合、他車運転特約によって借りた車の事故が補償されることがあります。多くの自動車保険に自動でセットされている特約です。
ただし、補償される人の範囲(記名被保険者とその家族など)、借りた車の条件、借りた車自体の損害を補償できるかどうかは、契約内容によって異なります。自分または家族の契約に他車運転特約が付いていないかを先に確認すれば、1日保険への加入が不要になる場合があります。
なお、この特約を使って対人・対物賠償や車両損害の保険金を受け取ると、自分側の契約の等級に影響する可能性があります。持ち主の等級は守れても、自分の等級には影響し得るため、利用前に契約先へ確認してください。
年間契約を選ぶなら:代理店型とダイレクト型の違い
年間契約には大きく2つの入り方があります。
代理店型は、代理店の担当者と対面で相談しながら契約する方式です。補償内容の相談に乗ってもらえる、事故対応を担当者に任せられるといった安心感があります。保険の知識に自信がない人、対面でないと不安という人にはこちらが向いています。
ダイレクト型(通販型)は、インターネットや電話で保険会社と直接契約する方式です。代理店を通さないぶん中間コストがかからないため、同じ条件でも保険料を低く設定しやすいという構造になっています(おとなの自動車保険)。
ただし、ダイレクト型は補償内容を自分で判断して選ぶ必要があります。対面で相談できないぶん、どの特約が必要かを自分で見極めなければなりません。
1日保険と年間契約の違いを踏まえて補償内容を自分で比較できるなら、ダイレクト型は候補に入れやすい入り方です。反対に、補償設計を相談しながら決めたい場合は代理店型のほうが安心できます。
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1日自動車保険を取り扱っている主な保険会社
各社の商品名と申込チャネル一覧
現在、1日単位の自動車保険を扱っている主な会社と申込チャネルは次のとおりです。
| 保険会社 | 商品名 | 主な申込チャネル |
|---|---|---|
| 東京海上日動火災保険 | ちょいのり保険 | スマホ・Web・コンビニ端末(ローソン/ミニストップ/ファミリーマート) |
| 三井住友海上火災保険 | 1DAY保険 | スマホ・Web・コンビニ端末(セブン-イレブン) |
| 損害保険ジャパン | 乗るピタ! | スマホ・Web |
| あいおいニッセイ同和損害保険 | ワンデーサポーター | スマホのみ(対象キャリア限定) |
| PayPay保険サービス(引受:損害保険ジャパン) | あんしんドライブ | スマホアプリ |
商品名で検索したときの読み替え方
1日自動車保険は各社が独自の商品名を付けているため、商品名のほうで検索する人も多くいます。「ちょいのり保険」「1DAY保険」「乗るピタ!」は、いずれも1日単位の自動車保険のこと。呼び方が違うだけで、商品の基本的な性格は変わりません。
1日自動車保険の加入方法
スマホ・インターネットから申し込む
各社の公式サイトや専用アプリから申し込みます。初回は運転免許証の情報や氏名・住所・連絡先などを登録し、2回目以降は登録情報を使って短時間で手続きできます。
支払方法は会社によって異なり、クレジットカード・キャリア決済・コンビニ払いなどが用意されています。
コンビニの端末から申し込む
商品によっては、コンビニの端末からも申し込めます。どのコンビニで手続きできるかは商品ごとに決まっており、すべての商品がすべてのコンビニに対応しているわけではありません。
- セブン-イレブン:マルチコピー機
- ローソン・ミニストップ:Loppi
- ファミリーマート:マルチコピー機
Webで事前申込を済ませたうえで端末から支払いコードを発行し、レジで支払う流れです。発券した申込券には支払期限が設けられているため、発券したらそのままレジで支払いを済ませてください。
申し込みに必要なもの
- 運転免許証
- 借りる車のナンバー
- 氏名・住所・電話番号・メールアドレス
- 支払い手段(クレジットカード等)
1日自動車保険は当日でも入れる?
車両補償の付いたプランは、初回の利用登録から一定期間が経過していないと当日申し込めない場合があります。たとえば東京海上日動の「ちょいのり保険」では、初めての申し込みで利用開始日が事前登録した日から7日以内の場合、Webサイトやコンビニなど一部の申込経路では車両補償のないシンプルプランしか選べません(東京海上日動火災保険)。
申込経路によって選べるプランが異なる場合があるため、車両補償付きのプランを希望するなら、予定が決まった時点で公式サイトの条件を確認しておきましょう。
「明日の朝に車を借りる」と決まった時点で、まず登録だけ済ませておく。この使い方が安全です。
1日自動車保険の選び方
車両補償を付けるかどうかで判断する
最も安いプランには、借りた車自体の損害に対する補償が付いていません。他人の車を運転する以上、壊してしまったときに弁償できる備えがあるかどうかは、まず確認すべき点です。
新しい車や高価な車を借りるなら、車両補償の付いたプランを選んでおくほうが無難です。プランごとに補償の上限や自己負担の考え方が異なるため、金額だけで選ばないようにしてください。
ロードサービスや付帯サービスの有無を確認する
乗り慣れない車では、操作ミスによるトラブルも起こりやすくなります。バッテリー上がり、キーの閉じ込み、ガス欠といった場面に対応するロードサービスが付いているかどうかは、実用面で差が出るポイントです。
支払方法と申し込みチャネルで選ぶ
急に車を借りることになる場面を想定するなら、申し込みチャネルの多さはそのまま実用性につながります。スマホだけで完結するのか、コンビニ端末も使えるのか。使える支払い手段と合わせて見ておきましょう。
1日自動車保険で事故が起きたときの流れ
短期の保険でも、事故が起きたときの対応は通常の自動車保険と変わりません。人の車を借りている状況では、そこに持ち主への連絡が加わります。
- けが人の救護を最優先に行う
- 二次事故を防ぐため、安全な場所へ移動する
- 警察へ連絡する(物損でも届け出は必要)
- 加入した1日自動車保険の事故受付窓口へ連絡する
- 車の持ち主へ連絡する
- 相手方の氏名・連絡先・車両情報を確認する
- ドライブレコーダーの映像や現場写真を残す
人の車を借りている場合、持ち主への連絡を後回しにしないでください。修理や代車、保険金の請求手続きに持ち主の協力が必要になるため、状況を早めに共有しておくほうが、結果的にもめずに済みます。
相手方からその場で修理費や示談金の支払いを求められても、自己判断で示談を約束しないでください。保険会社へ連絡し、対応方法の指示を受けてから進めることが大切です。示談を先に済ませてしまうと、保険金が支払われなくなる場合があります。
また、補償が切れた後に事故が起きても補償は受けられません。延長が必要になりそうなときは、運転を続ける前に手続きを済ませてください。
まとめ
1日自動車保険は、他人の車を臨時で運転する人のための商品です。年齢を問わず保険料が一律で、持ち主の等級にも影響しないため、帰省や手伝いといった単発の場面では有力な選択肢になります。
一方で、自分や配偶者名義の車には使えず、何度使ってもノンフリート等級は進みません。運転の頻度が上がるほど、この2点が効いてきます。
- 他人の車を年に数回だけ運転する → 1日自動車保険
- 車は持たないが人の車を頻繁に運転する → ドライバー保険
- 自分の車を持っている、または近く持つ → 年間契約の自動車保険
年間契約を選ぶ場合、保険料を抑えたいならダイレクト型が候補になります。前述のとおり中間コストがかからないぶん、同じ補償でも保険料を低く設定しやすい構造です。補償内容を自分で比較・判断できる人ほど、この差を活かしやすくなります。
数か月単位で車を使う予定があるなら、1ヶ月・短期契約という選択肢も併せて検討してみてください。
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よくある質問
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