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保険加入期間中に事故を起こさなかったら、保険料は無駄になるの?

保険加入期間中に事故を起こさなかったら、保険料は無駄になるの?

自動車保険は、基本的には、支払った保険料は戻ってこない「掛け捨て」タイプの保険です。
そのため、自動車保険に加入している方の中には、「事故も起こしていないのに、なんでこんなに高い保険料を支払わなければいけないのだろう」と感じる人もいるかもしれません。
しかし、事故を起さなかった場合、契約更新の際に等級が上がって、割引率が上がります。
その結果、保険料も安くなるため、支払っている保険料が無駄になるということは決してありません。
今回は、安全運転の大きなメリットを感じるために「等級制度」について解説します。
さらに、安全運転の意識を高めることで、さらに保険料がお得になる仕組みについても紹介します!

等級制度

1)等級制度とは?

等級制度とは、契約者の事故歴に応じて保険料の割引率・割増率を反映させる仕組みです。
「ノンフリート等級別料率制度」とも呼ばれ、すべての自動車保険会社がこの制度を取り入れています。
1年間、保険事故が無ければ、次年度契約更新の際、1等級ずつ割引率が上がり(割増率が下がり)、保険料が安くなります。
一方、保険事故があれば、次年度契約更新の際、等級が下がって割引率が下がり(割増率が上がり)保険料も高くなる仕組みとなっています。

2)等級区分と割引率

等級は、1等級から20等級に区分され、それぞれの等級によって割引率/割増率が異なります。
同じ等級でも、保険事故が無かった契約者と、保険事故が有った契約者では、事故発生のリスクが異なります。
そのため、7等級から20等級までの割引率は、「事故無」と「事故有」で細分化されています。

【ノンフリート等級別割増引率表】

3)等級のアルファベットの意味は?

ところで、等級には、「〇等級」と書いてある横に、S・FやA・B・C・E・Gといったアルファベットが記載されていることがあります。
それぞれどのような意味があるのでしょうか?

@ 6等級(S)と6等級(F)の違いは、新規か継続か

初めて自動車保険に加入する人は「6等級」からのスタートとなり、「6等級(S)」と表記されます。
一方、継続更新で6等級となった人は、新規加入と区別するために「6等級(F)」と表記されます。
ちなみに、2台目以降の車を新たに契約する場合は、「セカンドカー割引」(複数所有新規特則)が適用され、「7等級」からのスタートとなり、「7等級(S)」と表記されます。
一方、継続更新で7等級となった人は、「7等級(F)」と表記され、新規加入と区別されています。

A A・B・C・E・Gは、新規契約の年齢条件

初めて自動車保険に加入する人は、6等級からのスタートとなりますが、運転者の年齢条件によっても割引率が異なります。
A・B・C・E・Gは、年齢条件の区分を表しています。

4)等級と事故の関係

保険を使用すれば、等級は下がります。
等級への影響は、事故の種類によって、1等級ダウン・3等級ダウン・ノーカウントなど異なります。

ちなみに、事故を起してしまっても、保険請求をしなければ、等級が下がることはありません。
また、事故の内容によっては、仮に相手のある事故だったとしても、示談交渉を保険会社に任せ、最終的な損害額が確定した時点で保険請求するかを判断できるケースもあります。

5)等級の引継ぎ制度

等級制度は、他の自動車保険会社に切り替えした場合も、一定の条件を満たすことで引き継ぐことが可能です。
高い等級を引き継ぐことができれば、別の保険会社でも同じ等級の割引率が適用され、保険料が安くなります。
また、家族間でも一定条件を満たせば、同居の配偶者・親族に等級を引き継ぐことが可能です。
例えば、父親が高齢のため車を運転しなくなった場合、記名被保険者を子どもの名前にすることによって、等級をそのまま家族間で引き継ぐことができるのです。

安全運転によってさらに保険料がお得になる仕組みも!

自動車事故はいくら自分で気をつけていても、完全に発生するリスクを無くすことはできません。
しかし、事故を起さないように安全運転を心がけることによって、また、安全運転を支援する装置の付いた自動車に乗ることで、保険料がさらにお得になる場合もあります。

1)安全運転割引

近年では、契約車両の安全運転の度合いをスコア化し、保険料の割引へ反映させるサービスを開始している保険会社もあります。
その仕組みは、保険会社が提供する専用のドライブレコーダーや計測器、スマートフォンアプリを活用し、センサーが速度超過・急アクセル・急ブレーキなどの発生頻度・運転特性から安全運転スコアを算定。

2)ASV割引制度(自動ブレーキ割引)

「ASV割引制度」は、衝突被害軽減ブレーキ(AEB)が搭載されている先進安全自動車について、一定の条件を満たすことによって一律9%の割引が適用される制度です。
「AEB(衝突被害軽減ブレーキ)とは、いわゆる“自動ブレーキ”のこと。
そのため、ASV割引制度は、「自動ブレーキ割引」「AEB割引」と呼ばれることもあります。
この制度は、毎年・毎月支払っている保険料全体の9%が割引されるという訳ではなく、「参考純率」(※)における割引率が一律9%割引となります。
※「参考純率」とは、自動車保険全体を構成する基本的な補償内容(対人賠償・対物賠償・人身傷害、車両保険など)に影響する数値で、各保険会社が保険料率を算出する際の基礎としている数値です。

3)型式別料率クラス改定による保険料値下げ

各保険会社が保険料率を決める際、参考データにする「参考純率」は、@用途・車種、A型式別料率クラス、B新車か新車以外か、C保険金額および免責金額、D年齢、E等級、F運転者限定…といった基準をもとに、毎年、検討・見直しが行われています。
自動ブレーキシステムなど安全運転を支援するシステムが搭載された自動車が普及し、その型式車両による事故が減れば、A型式別料率クラスの数値に反映し、料率改定の際に保険料が安くなるという仕組みになっています。
各自動車メーカーが日々開発を進めている最新の安全技術が搭載された車に乗っていれば、今後、保険料が安くなる可能性がある…と考えることもできます。

まとめ

さて、今回は、事故と保険料への影響を解説するために、「等級制度」と「安全運転」に関わる割引の仕組みについて紹介しました。
自動車保険は、「等級制度」によって、加入期間中に事故を起さなければ、割引率はどんどん高くなり保険料は安くなります。
さらに、保険会社が提供する安全運転割引やASV割引制度を活用すれば、さらに保険料が安くなる可能性もあります。
事故を起さず、安全運転を意識することによって、保険料はどんどんお得になるのです。