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自動車保険の家族限定と言われる範囲とは?また保険料に違いはあるの?

 自動車保険の家族限定と言われる範囲とは?また保険料に違いはあるの?

みなさんは自動車保険を選ぶ際に、保険料は気になっていますか。
任意保険として販売されている自動車保険は、一律の料金で販売されているものではありません。
等級や被保険者の年齢、自動車の車種そして補償する範囲などによって保険料が決められており、加入者によって保険料は異なります。
できれば家計のためにも保険料は低く抑えたい、とお考えなら「運転者の範囲を限定する」ことも方法の1つです。
では、自動車保険で運転者を「家族限定」にすると、誰が運転でき、誰が除外されるのでしょうか。
この記事では自動車保険の家族限定などに注目し、保険料の差異についても含めて詳しく解説します。

運転者限定特約・割引とは?

自動車保険には色んな種類の特約や割引が設けられています。
では、特約と割引とは一体どんな違いがあるでしょうか。

・特約とは
自動車保険において特約とは、損害保険会社側が基本保証として定めている部分にプラスできる補償の内容について指す用語です。
一般的には対人・対物の賠償保険に関しては基本補償として定められており、特約は車両保険などのオプションとして理解しておくとわかりやすいでしょう。

・割引とは
自動車保険において割引とは、等級や加入方法などに応じて設けられているものです。
例として、自動車保険は種類によってインターネットを経由しても加入ができるため、事務手続きの簡素化に貢献できることからインターネット割引が適用されています。
また、保険始期よりも早く加入をすると、早割という割引が適用されることがあります。

運転者限定特約・割引の内容

具体的に運転者限定特約・割引の内容について迫りましょう。
運転者限定特約・割引とは、契約する自動車保険において、該当車両を運転する人を「限定」するものです。
自動車保険においては運転者の範囲を定めることで、事故の発生リスクを下げることができます。
色んな方が運転するよりも、あらかじめ決められた方だけが運転をする方が安全だからです。
そのため、運転者の範囲を加入時に狭めておくことで、保険料を下げてくれる効果があります。
運転者限定については特約や割引などの名称で各保険会社からサービスが提供されていますが、事故リスク軽減の観点から割引につながる内容です。
自賠責保険には運転者を限定する特約はないので、任意保険オリジナルのサービスです。

家族限定特約をつけた時の年齢条件 (家族限定特約と年齢条件の関係とは)

家族限定特約は運転者の範囲を限定する特約ですが、年齢条件を組み合わせることで割引率を高める、対象者の範囲に漏れが無いようにすることが可能です。例としては以下のとおりです。

【家族限定特約の使用例】

・家族限定特約で年齢条件を35歳以上補償に設定
この場合、35歳以上補償は保険料の割引率が高いことが多いので保険料が安くなる傾向があります。
また、家族の中では35歳以上の方が運転することができます。
なお、この場合35歳以下の家族は補償範囲から外れることになるので注意が必要です。

・家族限定特約で年齢条件を21歳以上補償に設定
このケースでは、家族に運転者を限定しており、21歳以上の家族なら運転できます。
年齢条件を適正に組み合わせることで、幅広い年代層の家族が安心して自動車保険の補償を受けられるのです。

家族限定特約の家族の範囲

自動車保険は独自の解釈で「家族」の範囲を定めています。普段の生活では、別居していようが同居していようが、血縁者であれば家族とみなしがちですが、自動車保険は家族の範囲を厳密に定めています。「補償範囲のつもりが、交通事故の発生後に補償範囲の対象外だった」と驚かないためにも、しっかり以下で家族の範囲についてご確認ください。

・記名被保険者

任意保険は加入する際に誰が補償の対象者なのかを指定します。
契約者と同一ではなくても構いません。例えば契約者は親、記名被保険者は子としている自動車保険は多いでしょう。

・記名被保険者の配偶者

記名被保険者の配偶者は家族限定特約・割引の対象範囲です。

・記名被保険者の内縁の妻や夫

民法上の相続では内縁関係の方は家族とみなしませんが、自動車保険の家族限定の範囲には内縁関係の方を含みます。
(各保険会社の判断による)

・記名被保険者もしくは配偶者の同居の子と「別居の未婚の子」

記名被保険者や配偶者の同居の子は、家族特約の親族に含まれます。
そして、別居の未婚の子も同居の子と同じように対象範囲です。
任意保険でよく耳にする「別居の未婚の子」ですが、やや想像しにくい存在かもしれません。
わかりやすく言うと、大学や専門学校など進学で別居している未婚の子が該当します。
別居の未婚の子は家族限定の補償範囲になるため、夏季休暇で帰省中に運転をすることも可能です。
しかし、「別居の既婚の子」は該当しません。
家族からすると子どもであっても、結婚後はたとえ夏季休暇で帰省していても、家族限定特約が付帯されている場合には運転をすることができません。

・記名被保険者若しくは配偶者の同居親族 (※1)

同居している(建物内に同居し、往来できる範囲)記名被保険者の親族や、配偶者の同居親族は家族限定の対象内です。
同敷地であっても住まいが別宅として別れている場合は同居親族とはみなしません。

(※1)同居親族における親族の範囲とは
同居親族、といってもどの程度までを親族とみなすのかも保険会社の約款上定められています。
自動車保険の契約上で示す同居親族とは血族と姻族に分けて考えます。

@6等以内の血族とは
血族とは記名被保険者側の血縁者を指します。
直系の父母や祖父母、さらにはいとこ、いとこの孫なども、同居していれば家族限定の範囲に認められます。
A3親等以内の姻族とは

記名被保険者の配偶者の同居親族も、3親等以内なら認められています。
姻族とは婚姻したことによって親族となった方、という意味です。
記名被保険者の血族の範囲よりも狭く、同居の場合は直系尊属の父母や伯母、叔父、そして甥や姪までが対象範囲です。いとこは含みません。

このように任意保険内における家族の概念は、相続時などの範囲よりも広く設定されています。
その一方で、家族とはいっても別居している既婚の子は対象にならないという注意点があります。
未婚か既婚かで補償範囲が別れているのです。
既婚の子が万が一運転をされる機会があれば、異動手続きで家族限定を外す必要があります。

本人限定特約、本人・配偶者限定の特約とは

家族限定の特約は運転する方の範囲を狭めることで保険料を下げる効果がありますが、家族からさらに補償範囲を狭めることで更なる保険料ダウンを目指すこともできます。
特約は保険始期時に決めた内容に変更があれば異動手続きで付帯する、外すことも可能です。
本人限定特約と本人・配偶者限定特約のしくみは以下のとおりです。

・本人限定特約とは

本人限定特約とは、運転者を記名被保険者本人に限定する特約です。
運転する方が1人に絞られるため保険の対象範囲は非常に狭く限られていますが、その分保険料は安くなります。
特に年齢条件が35歳以上の方の場合は、本人限定と組み合わせることで大幅に保険料がダウンできる自動車保険もあります。

・本人・配偶者限定特約とは

本人・配偶者限定特約とは本人限定特約に配偶者も加えることで補償範囲を夫婦に限定する特約です。
お子様が結婚されて別居したご夫婦や、進学で実家を出た別居の未婚の子が親の車は運転をしないケースなど、色んな場面に合わせて柔軟に運転者を夫婦のみに定めることで、保険料を節約することができます。
ご自身の車を配偶者が少しでも動かすときがあるなら、万が一の際に備えて本人・配偶者限定を選択しておくことがおすすめです。

家族限定の車を他人が運転して事故をした場合

自動車保険は事故歴があると保険料が上がってしまうため、何とか契約内容を見直して保険料を下げたい、と思う方は多いでしょう。
今回解説している家族限定特約は、保険料を下げる特約としても広く用いられており、関心を持たれている方も多いでしょう。
では、もしも家族限定特約に加入しているにも関わらず、範囲外の他人が運転をして事故を起こしてしまったらどうなるのでしょうか。

結論から言うと、「補償されません」。
なぜなら補償範囲を狭めることで損害保険会社側としては事故発生リスクを下げ、その代わりに保険料を低くしているのです。
それにも関わらず他人が運転をして事故を起こしてしまったら契約内容とは違うことを意味します。
実際に同居親族ではない親族に車を貸した結果事故を起こしてしまい、自身の保険では補償ができないというトラブルは頻繁に起きています。
家族限定特約の範囲外の方が運転される場合には、限定特約を外して、運転者の制限をしないことが重要です。
同様に、年齢条件の対象範囲外の方が運転され、事故を起こしたケースも補償外となります。
運転される方の範囲は「ちょっとだからいいや」という気持ちが裏目に出てしまうケースがあるので十分に注意が必要です。

別居の家族に対しては自動車保険の補償が受けられないケースがある

家族限定特約は補償を受けられる人を制限することが大きな特徴です。
保険料を下げる代わりに保険会社は厳格な運用を行っており、別居の家族に対しては事故時にも運転者の範囲内かどうかを確認しています。
文中にも触れましたが、別居の未婚の子に関しては家族限定特約の範囲内に含んでいますが別居の既婚の子は含みません。
また、記名被保険者の同居親族は6親等以内の血族と範囲が広いですが、配偶者の親族の範囲は異なります。大雑把に「親族全般が補償される」と勘違いをして家族限定特約を選んでも、全くの対象外となるケースがあります。

家族が自由に運転する、家族の友人も運転をする、などが想定される場合は安易に家族限定特約を付けるのではなく、運転者の限定はしないでおくことがおすすめです。
トラブルに備えて加入したはずの自動車保険が、交通事故をカバーできない、という不測の事態を避けるためにも補償範囲は確認を怠らないように注意しましょう。

家族限定で自動車保険料を節約する

自動車保険料の価格は何で決定されているのか、ここで今一度振り返ってみましょう。
自動車保険料は保険の等級や、自動車の車種、補償内容や年齢条件、特約付帯の有無などで決定されていきます。
自動車保険は「万が一の交通事故の際に補償をする」ことを目的に加入するのですから、保険料を意識するあまり補償内容を削り過ぎることはおすすめしません。
例えば、こんな重大な事故が起きると知っていたら、人身傷害保険に加入していたのに…と公開を口にする被害者も少なくないのです。

しかし、日頃から運転する方が限定されているのであれば運転者限定を行うことで補償も守りつつ保険料を下げることができます。
もちろん、等級が低かったり補償内容をフルカバーにしたりすると保険料は変動しますが、補償と保険料のバランスを図るためには家族限定や運転者限定などで工夫をすることがおすすめです。
補償を削ってしまう前に、まずは運転者範囲を見直してみてはいかがでしょうか。

運転者限定特約と年齢条件の設定で保険料は安くなるのか

保険料を下げるコツとしておすすめの運転者限定特約ですが、年齢条件と組み合わせることで保険料の削減にはつながるのでしょうか。
実は、運転年齢の条件によっては保険料が「上がる」ケースも想定されます。早速下記で解説します。

・現在家族限定特約で年齢条件を変更する場合

高校卒業を機会に子どもが運転を始める方は多いでしょう。
特に地方都市は車が無いと生活しにくいため、高校卒業直後から車のハンドルを握ることが一般的です。
その場合、現在両親が乗っていた車を使用する場合もあるでしょう。
すると、年齢条件を全年齢に下げなければ補償範囲外なってしまうため、年齢条件を下げる必要があります。
一般的に年齢条件は高いと保険料が安く、低いと保険料は高くなります。
免許を取得したばかりの方は交通事故の発生率が高いためです。
家族限定特約で年齢条件を設定していても、補償内容を変更したら保険料は上がることがあります。

・運転者の範囲を変更する場合

同居家族の増加などに伴い、車を運転する人が増える場合には、本人限定特約から家族限定へと変更をすることが想定されます。
また、知人や友人も運転する場合には運転者の限定をしてしまうと万が一の際には保証ができないため、条件を変更する必要があります。
この場合も保険料が上がることが想定できます。

※自動車保険における運転者限定の設定は「本人限定→本人・配偶者限定→家族限定→条件なし」の順に高くなっていきます。
※年齢条件は若ければ若いほど保険料は高く設定されています。

家族限定の注意点

では、家族限定特約を利用する場合には、注意点はあるのでしょうか。
以下3つのポイントを押さえておきましょう。

1.等級が下がる場合には保険料は高い

運転者限定による保険料の引き下げは、自動車保険の契約において1つの手段に過ぎません。
交通事故が起きてしまい等級ダウンが起きたら、運転者限定を工夫しても保険料は上がります。

2.補償内容をアップすれば保険料は上がる

保険契約を見直す際に、補償内容をアップしたら保険料は上がります。
仮に人身傷害保険分野を増額する、その他の特約を多く付帯するなど補償内容を増やせばその分保険料は上がります。

3.車両入替で保険料が上がる場合も

自動車保険は人のケガや死亡だけではなく、車両本体を補償する保険でもあります。
現在お乗りの車を車両入替によって変更した場合、保険料が上がるケースもあります。
特に新車は車両保険にかかるお金が高くなる傾向があるので、運転者を限定しても保険料が大幅に上がるケースも想定されます。

家族限定特約における”未婚”と家族限定廃止の意向について

家族限定特約の対象範囲に関してはご説明しましたが、家族の範囲には「別居の未婚の子」と呼ばれる子の存在があります。
一般的に大手損害保険会社は「未婚」について婚姻歴が無いお子様と規定しています。つまり離婚歴があり現在独身の方は未婚とはみなさないので注意が必要です。
核家族化や単身世帯を背景に、大手損害保険の会社によっては運転者限定の「家族」部分に関しては廃止を打ち出しています。
例としてある大手は2019年1月1日保険始期の契約から、本人および本人・配偶者限定のみを残し、家族としての運転者限定は廃止しています。
社会情勢の変化と共に今後も特約内容は見直される可能性が高いので注意しましょう。

家族限定特約の変更は出来るのか

家族限定特約を付帯している場合、運転者の変更などに合わせて保険始期時に前年度の契約から変更でき、保険期間中であっても変更を行うことも可能です。
途中で変更を躊躇うのではなく、積極的に保険期間中であっても補償内容に変更がある場合は見直しをしましょう。
保険期間の途中で年齢条件を上げれば保険料が返金され、下げれば追徴保険料が発生することが一般的です。
保険料を節約したい場合には、こまめに現在の運転者条件を見直しておくことも重要です。

まとめ

この記事では、自動車保険における家族限定特約に関してご紹介しました。
最近では家族限定特約を廃止し、本人や本人・配偶者限定の特約へと見直す動きがあります。
保険会社によって特約条件に差異がありますので、特に現在の契約から他社へ新契約時に移る場合には、補償内容に誤りや勘違いはないか確認を怠らないようにしましょう。
また、運転者を限定する、ということは補償される運転者が定められることを意味します。
気軽に誰でも運転ができるわけではなくなるので注意しましょう。